
カルダノ・へデラETFのS-1提出に向けた準備?
仮想通貨(暗号資産)のETF(上場投資信託)を運営していることで知られる米国の大手暗号資産運用会社Grayscale(グレースケール)が、米デラウェア州でカルダノ(Cardano/ADA)とへデラ(Hedera/HBAR)のETFに関する2つの新しい資産登録を行なったことが明らかになりました。
Grayscale(グレースケール)は、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の現物ETFを展開していることで知られる米国の主要な仮想通貨運用会社であり、仮想通貨市場への影響力が強いことでも知られています。
今回登録されたのは「Grayscale Cardano Trust ETF」と「Grayscale Hedera Trust ETF」という2つの法定信託で、登録日は2025年8月12日、現在は米デラウェア州の法人検索ページで検索することによって登録を確認できるようになっています(※ファイルナンバーは10293424と10293428)。
これらの登録はETF上場の必須条件ではないものの、仮想通貨ETFでは「デラウェア州で法定信託を設立→その信託を基に米国証券取引委員会(SEC)に有価証券登録届出書(S-1)を提出、並行して上場予定の証券取引所が上場規則変更(19b-4)を申請する」という流れが一般的であるため、今回の登録はカルダノ・へデラETFのS-1提出に向けた準備であると見られています。
なお、2025年2月には米SECが「Grayscale Cardano Trust(申請:NYSE Arca)」と「Grayscale Hedera Trust(申請:NASDAQ)」に関する19b-4申請を受理したことも報告されているため、カルダノとへデラの現物ETF提供に向けた準備は着実に進んでいると見られます。
実際にカルダノとへデラの現物ETFが取引開始されるためには米SECからの承認が必要となるため、今後は19b-4とS-1に関する進捗状況を確認することが重要ですが、今回の登録は「カルダノ・へデラの現物ETF展開に向けた新たな一歩」として注目を集めています。
米国で注目されるアルトコインETFの流れ
米国で昨年承認されたビットコインとイーサリアムの現物ETFは大きな成功を収めており、仮想通貨業界ではその他のアルトコイン現物ETFを求める意見が強まっているため、今後はカルダノやへデラを含む様々なアルトコインの現物ETFが承認されていく可能性があると期待されています。
また、米国では規制環境もこのような商品の承認に対して前向きな方向で動いており、米SECは「ビットコイン・イーサリアムの現物ETFにおける現物での償還メカニズム」も承認しています。
さらに米SECと米商品先物取引委員会(CFTC)は「Project Crypto」という取り組みを共同で進めており、米国法におけるデジタル資産の分類方法を明確化しようとしているため、これによって仮想通貨業界で長年にわたって議論されてきた“どのトークンが証券に該当するか”に関する不確実性が解消されることになるとも期待されています。
カルダノやへデラのETFが承認されると、証券口座経由で間接的にADAやHBARに投資できるようになり、カルダノやへデラの信頼性や認知度の向上にもつながる可能性があるため、今回のニュースは価格にも良い影響を与える前向きなニュースとして注目されています。
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source:米デラウェア州の法人検索ページ
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