カルダノ開発企業のロードマップ提案、コミュニティが正式承認|大規模アップグレード実施へ

分散型ガバナンスにおける歴史的な承認

カルダノ(Cardano/ADA)の開発企業であるInput Outputは2025年8月2日に、Input Output Engineering(IOE)によるカルダノのプロトコル開発ロードマップ提案がカルダノコミュニティによって正式に承認されたことを報告しました。

今回の提案は記事執筆時点の価格換算で約107億円に相当する96,817,080 ADA規模の大規模提案であり、提案にはカルダノのコアインフラ・スマートコントラクト機能・スケーリングソリューション・ユーザー体験を強化することを目的とした主要な開発が含まれています。

この提案は73.93%の賛成票(Yes:202、No:7、棄権:7)という圧倒的な結果でカルダノコミュニティに支持されており、Input Outputは「今回の資金調達提案の支持は、カルダノにおけるコミュニティ主導の開発と長期的なプロトコルの進化に向けた大きな節目だ。これはカルダノのコア開発資金が初めてコミュニティによって直接承認された瞬間であり、分散型ガバナンスの進化において画期的な出来事である」とコメントしています。

今回、73.93%の賛成票をもってIOEの資金調達提案が支持されたことは、カルダノにおけるコミュニティ主導の開発と長期的なプロトコルの進化に向けた大きな節目となります。

この承認により、単なる技術的アップグレードだけでなく、透明性・説明責任・継続的成長という価値観を共有する未来ビジョンが、コミュニティによって正式に支持されました。今年初めに承認されたこのロードマップは、カルダノの歴史の中でも最も野心的な開発フェーズのひとつです。

これはカルダノのコア開発資金が、初めてコミュニティによって直接承認された瞬間であり、分散型ガバナンスの進化において画期的な出来事です。

今後予定されている主要アップグレード

IOEのプロトコル開発ロードマップ提案はカルダノの開発における重要な提案であり、今回の予算承認によってスケーラビリティ・使いやすさ・相互運用性などに関する主要なアップグレードを提供することができるようになると説明されています。

アップグレード内容は多岐にわたるもので、今後予定されている具体的な取り組み・主要アップグレードとしては以下のようなものが挙げられています。

  • Ouroboros Leios
    セキュリティや分散性を損なうことなくスループットを向上させる、基盤的なパフォーマンス強化。
  • Hydra
    少額決済やリアルタイムユースケースに最適な、超高速・低コストのトランザクション処理プロトコル。
  • Mithrilの拡張
    ブートストラップ時間の短縮と軽量クライアントのサポートにより、さらなる普及を促進。
  • ネスト型トランザクション
    高度なスマートコントラクトとスムーズな相互運用性に向けた技術基盤。
  • Project Acropolis
    新しいコア開発者の参加を容易にする、Cardanoノードのモジュール型再設計。
  • パフォーマンス最適化
    同期時間の短縮、RAM使用量の削減、ステークプール運営者にとっての運用コストの軽減。

ロードマップの詳細は「Input Outputのブログ記事」で確認することが可能で、公式発表では「これらのアップグレードはスケーラビリティ・アクセシビリティ・パフォーマンス面でカルダノの新たな可能性を開くものだ。IOEはCardano Developer Ecosystem Coalition(CDEC)の外部ベンダーも巻き込みながら、エコシステム全体の開発能力強化とナレッジの共有を推進していく」とコメントされています。

なお、今回決定された資金提供は節目ごとに分割払いされる仕組みになっているとのことで、資金提供の監督はカルダノの開発とガバナンスを推進する会員制組織である「Intersect」が独立した管理者として実施、支払いはスマートコントラクトと専門委員会を通じて検証された成果に基づいてのみ実行されると説明されています。

また、IOEは「毎月の進捗レポート、エンジニアリングの作業時間表、四半期ごとの予算内訳」を公開することによって、プロセス全体を通じてコミュニティへの透明性を確保するとのことです。

IOEのゼネラルマネージャーであるRicky Rand氏は「今回の資金調達は始まりに過ぎない」と述べており、「これはカルダノの未来に対する信頼の証であり、分散型資金調達と開発の新たなモデルだ。私たちはこれから、誠実な開発・透明な報告・コミュニティと共に築くエコシステムに向けて本格的に取り組んでいく」と語っています。

カルダノはサイドチェーンプロジェクト関連でも注目を集めており、ビットコイン(BTC)との連携に関する技術開発も報告されているため、今後の新たな報告などにも注目です。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ADA=110.94円)

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source:Input Output発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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