暗号資産取引所大手のCoinbaseは7月17日、既存の「Coinbase Wallet」を全面的にリブランディングし、“ウォレットからソーシャル、アプリ、決済、取引をの全てを統合した”モバイルアプリ「Base App」を公開しました。
ロサンゼルスで開催されたカンファレンス「A New Day One」で披露された同アプリは、ソーシャルネットワーク、ミニアプリ、チャット、USDC決済、トークン取引機能をワンパッケージ化。
Coinbaseのレイヤー2「Base」上で動く開発者支援スイート「Base Build」、既存チェーン「Base Chain」に加わる“第三の柱”として位置づけられます。
Base Appの主要機能

Base Appには、分散型SNSプロトコル「Farcaster」をベースにしたタイムライン機能が搭載され、ユーザーは各投稿をZoraでトークン化し、チップや売上で直接クリエイター収益を得ることができます。
さらに、フィード内でリアルタイムに友人の取引を閲覧し、その場でスワップ可能。アカウント開設時に発行される「Base Account」はスマートウォレット仕様で、チェーンやアプリを跨いで同一の秘密鍵を利用できます。
ミニアプリとBase Payで広がる活用
ゲームや予測市場など数百種類のミニアプリを内包し、ユーザーは1タップでUSDC決済が行える「Base Pay」を利用可能です。
まずはShopify加盟店が同サービスを有効化でき、米国ユーザー向けには年内に1%キャッシュバック施策も予定。
ただし報酬プログラムはEUおよびカナダでは提供されないとのこと。暗号化されたXMTPチャットでは、AIエージェントを介した送金やコンテンツ共有も行える設計です。
ベータ版提供と“スーパーアプリ”戦略
現在はウェイトリスト制のβ版として公開されており、順次一般ユーザーへ拡大予定。開発者に対しては「Sign in with Base」を組み込むよう呼びかけ、Base エコシステム内での一貫したUXを目指します。
Coinbaseは、本アプリにより「オンチェーン体験をアプリをタップするだけの手軽さへ」と掲げ、MetaやX(旧Twitter)が目指す“スーパーアプリ”領域で暗号資産ネイティブの優位性を確立する考えです。
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