チェーンリンクのCCIP、オプティミズムの「SuperchainERC20」との互換性実現、Soneiumで「ASTR」を初展開

ChainlinkのCCIPがSuperchainERC20との互換性を実現

Chainlink(チェーンリンク)、Astar Network(アスターネットワーク)、Optimism(オプティミズム)がChainlinkのCCIP(Cross-Chain Interoperability Protocol)を活用して、SuperchainERC20と互換性のあるクロスチェーントークンをSoneium(ソニューム)メインネット上で初めて展開したと6月11日に発表した。この実装は、CCT(Cross-Chain Token)標準を通じてASTRトークンで実現された。

今回の展開は、Astar Evolution Phase 1.5イニシアティブの一環として実施され、ASTRトークンがCCTとして機能することで、より広範なスーパーチェーンエコシステム全体でのシームレスな相互運用性を獲得するという。なおスーパーチェーンとは、Ethereum(イーサリアム)のスケーリングソリューションであるOptimism(オプティミズム)のツールキットOP stack(OPスタック)を採用したチェーン群だ。

CCT標準がSoneium上で利用可能になったことで、スーパーチェーン上のブロックチェーンと他のブロックチェーン間の相互運用性も強化されるため、統合された流動性のための新たな機会が創出されるという。この実装により、開発者はOP Mainnet(OPメインネット)や他のスーパーチェーンエコシステム内のレイヤー2との接続に加え、Solana(ソラナ)などの非EVMチェーンへの相互運用性拡張も可能になるとのこと。

技術的実装では、ASTRのスマートコントラクトが「クロスチェーンでのミント・バーン機能」、「Chainlinkインフラとの統合」、「アップグレード可能性」、「セキュリティの確保」という4つの中核目標を達成するよう設計されている。この結果、ERC-7802インターフェースを実装するアップグレード可能なERC-20トークンコントラクトと、クロスチェーン転送のためのChainlink CCIPと統合されたトークンプールコントラクトが組み合わされたという。

Startale Group(スターテイルグループ)CEOの渡辺創太氏は「Astarでのミッションはすべての人をWeb3に接続することです。CCT標準を採用し、Chainlink CCIPと統合することで、Astar Networkをスーパーチェーンとより広範なマルチチェーンエコシステムの中核部分にするための重要なステップを踏み、開発者とユーザーに拡張されたクロスチェーン機能を提供しています」と述べた。

Chainlink LabsのChief Business OfficerであるJohann Eid(ヨハン・エイド)氏は「Soneium上でCCT標準を採用する最初のトークンとして、ASTRはOptimismのSuperchainERC20トークンがどのようにCCT互換になれるかの基盤を作成し、Chainlink CCIPが主要エコシステム間での安全なクロスチェーン相互運用性を可能にすることを強化しています」と語った。

なおOP Labs(OPラボ)のStaff Product ManagerであるZain Bacchus(ザイン・バッカス)氏は「OP Stackは相互運用性をサポートするために構築され、SuperchainERC20がそれを実現するのに役立ちます。スーパーチェーンの相互運用性とChainlinkのCCT標準を通じて、AstarはASTRトークンがスーパーチェーン全体で移動できることを保証し、同時にChainlink CCIPを介して安全に外部に拡張します」と述べている。

 

参考:Soneiumブログ
画像:iStocks/StationaryTraveller・iam2mai

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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