
USDKGが今年3Qに発行へ
キルギス共和国が、金(ゴールド)を担保とした米ドル連動型ステーブルコイン「ゴールド・ドル(USDKG)」を2025年第3四半期に発行する計画を発表した。この構想は、プロジェクトアドバイザーのガブリエル・グエッラ(Gabriel Guerra)氏が、ドバイで開催されたカンファレンス「トークン2049(Token2049)」で明らかにしたもので、米コインデスク(CoinDesk)が5月5日報じた。
報道によるとこのステーブルコインは、キルギス財務省が保有する約5億ドル(約725億円)相当の金準備を裏付けとして発行され、将来的には20億ドル(約2,900億円)まで拡大される見込みだという。
グエッラ氏によれば、金価格の変動リスクを抑えるため、USDKGは過剰担保(オーバーコラテライズ)方式で運用される予定とのこと。
また、キルギスのGDPの約30%が海外送金に依存していることから、USDKGは国際送金や貿易決済に活用されることが期待されており、まずは中央アジアを中心に展開し、将来的には東南アジアや中東への拡大も視野に入れている。
USDKGは、金で100%裏付けられたうえで、米ドルと1:1で発行・償還される。つまり、価格は金ではなく米ドルに連動しており、金相場の変動には影響されない。
また、USDKGの保有者は、金現物、他の暗号資産、または法定通貨への交換が可能とされている。
CZ、BTCとBNBを国家準備金にと提案
さらに、キルギス関連の最近の動きとして、大手暗号資産取引所バイナンス(Binance)が5月4日、同国での決済インフラ整備およびブロックチェーン教育の導入を発表した。
バイナンスは、サディル・ジャパロフ(Sadyr Zhaparov)大統領が出席した「デジタル資産開発評議会」の初会合にて、キルギス国家投資庁との間で覚書(MOU)を締結。
これにより、バイナンスは暗号資産決済サービス「Binance Pay」をキルギスで展開し、訪問者や居住者が暗号資産での取引が可能になる予定。
また、バイナンス・アカデミー(Binance Academy)によるオンライン学習プログラムが、政府機関や金融機関と連携して提供されることも発表された。具体的には、ブロックチェーンに特化した教育カリキュラムの策定などが含まれるという。
さらに、バイナンス創業者で前CEOのチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao:CZ)氏は5月5日、自身のX(旧Twitter)上で、キルギスの国家暗号資産準備金の第一弾として、ビットコイン(BTC)および自社トークン「ビルドアンドビルド(BNB)」を提案したことを明かしている。
キルギスは暗号資産やデジタル資産に前向きな姿勢を示しており、ジャパロフ大統領は2025年4月17日、中央銀行によるデジタル通貨(CBDC)のパイロットプログラムを認可する法律に署名。この法案により、デジタル形式の国家通貨が法定通貨としての地位を正式に持つこととなった。
Not my car, but
— CZthe plate. Kyrgyzstan
Among other things, also gave my advice to make #BNB and #BTC as the two starting crypto for the National Crypto Reserve. https://t.co/ZhbGs2pWQu pic.twitter.com/ZewpPqZdQcBNB (@cz_binance) May 5, 2025
参考:報道、バイナンス発表、キルギス共和国発表
画像:PIXTA
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参照元:ニュース – あたらしい経済
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