アーサー・ヘイズ、「関税は中期的にビットコイン(BTC)に好影響」

ドル安が金とBTCを押し上げると考察

海外暗号資産(仮想通貨)取引所ビットメックス(BitMEX)の共同創業者アーサー・ヘイズ(Arthur Hayes)氏は、トランプ政権による関税政策がビットコイン(BTC)の価格に好影響を与える可能性があると考察している。

ヘイズ氏は4月4日、自身のXで「中には怯えている人もいるが、私は関税が大好きだ」と述べ、「世界的な不均衡は是正され、刷られたお金でその痛みが覆い隠される。これはBTCにとってプラスだ」と続けた。

今回のトランプ大統領による広範な関税導入により、「外国人投資家が米国のハイテク株を売却し、資金を本国に持ち帰る」ことでドル安が進行しているとヘイズ氏は指摘。この現象は中期的にビットコインと金(ゴールド)にとって追い風になると述べた。

トランプ政権は4月2日、貿易相手国の関税率や非関税障壁を踏まえた「相互関税」政策を発表。すべての国・地域に対して一律10%の関税を課す方針を示した。さらに一部の国にはより高い税率が設定されており、中国には34%、欧州連合には20%、日本には24%の関税が課されることとなった。

この関税はアメリカ東部時間の4月5日に発動した。

これにより、投資家心理を示すVIX指数(恐怖指数)は4月4日、2020年10月以来の高水準である「45」まで上昇。この数値は市場が極めて不安定で、パニック状態に近いことを意味している。これにより、リスク回避姿勢が強まり、株式市場の不安定さは暗号資産市場にも波及。暗号資産価格が一時的に下落する場面も見られた。

またヘイズ氏は、中国に課された高関税が人民元(CNY)の弱体化を引き起こす可能性があると指摘。「実質65%の関税が課された場合、中国は人民元を8.00以下まで切り下げる可能性がある」と述べた。

さらにヘイズ氏は、次回のエッセイで「なぜ米ドル・人民元レートが10.00に向かっているのか」に焦点を当てると予告。「なぜならば、習近平がトランプをなだめるために中国を変えることに同意するはずがないからだ。これこそが、ビットコインが100万ドルに向かって急騰するために必要な『スーパーバズーカ』だ」と語っている。

また、ヘイズ氏は「米国連邦準備制度理事会(FRB)の緩和が必要」と述べ、関税発表後に2年物米国債利回りが「急落した」と指摘。

「これはFRBがすぐに利下げに踏み切り、経済への悪影響に対抗するためにQE(量的緩和策)を再開する可能性があることを市場が告げているからだ」とヘイズ氏は述べている。

画像:PIXTA

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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