Nonco、Avalanche上でFXプロトコル「FX On-Chain」 ローンチ。ステーブルコインとスマートコントラクトでFX市場の効率化目指す

Avalanche上でオンチェーンFXを展開

機関投資家向けのデジタル資産取引を提供する米企業のノンコー(Nonco)が、アバランチ(Avalanche)上に構築した外国為替(FX)プロトコル「FX On-Chain」の提供開始を4月3日に発表した。

「FX On-Chain」は、アバランチのC-Chain上に構築されている。今回の提供開始により、USDCやUSDTなどの米ドル建てステーブルコインと、メキシコペソやブラジルレアルなどのローカル通貨間の自動変換が可能となり、約5%安価な国際送金と透明性の高いクロスボーダー決済が実現できるようになったとのこと。

従来のFX取引では複雑な手続きや、断片化された市場構造が障壁となっていたが、今回の取り組みでNoncoは、スマートコントラクトやアトミックスワップを用いて、FX取引のライフサイクルの自動化を目指すとのことだ。

Noncoはまず「FX On-Chain」をUSD/MXN(米ドル/メキシコペソ)ペアで運用を開始する。今後はUSD/BRL(米ドル/ブラジルレアル)やEUR/USD(ユーロ/米ドル)などにも運用対応を拡大する予定だ。

Noncoは2023年に、香港の暗号資産(仮想通貨)取引所OSLからスピンアウトして設立されたスタートアップで、これまでに300億ドル超の取引を処理し、350社以上の機関投資家を顧客に抱えているという。

またNoncoはこれまでに、ヴァロア・キャピタル(Valor Capital)やハックVC(Hack VC)などから1,000万ドル(約14億円)を調達した実績がある。さらに今回、米資産運用会社ヴァンエック(VanEck)の支援も得て、オンチェーンでのステーブルコイン流動性の強化を通じ、機関向けFX市場の効率化を目指している。ちなみにヴァンエックからの出資額は非公開だ。

NoncoのCEOであるフェルナンド・マルティネス(Fernando Martinez)氏は、「業界が新たなステーブルコインの開発や利回りの追求に注力する一方で、真のボトルネックは決済インフラにある」と指摘。Noncoは、メキシコ、ブラジル、コロンビアにおける現地通貨の流動性提供に焦点を当て、注目を集めている。

アバランチ開発企業のアバラボ(Ava Labs)で機関投資家・資本市場担当責任者を務めるモーガン・クルペツキー(Morgan Krupetsky)氏は、「FX On-Chainは、ブロックチェーン市場に機関向けのFX流動性を本格的に導入する転換点となる」とコメントしている。

画像:PIXTA

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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