BNB Chain、Pascalハードフォーク完了でスマコンウォレット導入

BNB ChainがPascalハードフォークを完了

BNBチェーン(BNB Chain)のパスカル(Pascal)ハードフォーク完了が公式Xより3月20日に発表された。

パスカルにより同チェーンでは、「EIP-7702」規格のスマートコントラクトウォレットの導入に加え、ガス料金の抽象化や、スマートペイメントインターフェース、バッチトランザクションなどの機能が最適化。これによりEVM(イーサリアム仮想マシン)との互換性と開発者エクスペリエンスが強化された。

パスカルハードフォークは、イーサリアム(Ethereum)のペクトラ(Pectra)アップグレードの主要機能を統合することで、イーサリアムとの互換性を強化するために行われた。

パスカルハードフォークでスマートコントラクトウォレットが導入されたことにより、シンプルで多用途なアカウント回復機能、セキュリティ強化のためのマルチシグネチャサポート、支出制限やバッチトランザクションといった機能が利用できるようになった。これによりユーザーは資金をより柔軟に管理できるようになるとのこと。

さらにパスカルハードフォークは、「BLS12-381曲線」を使用した暗号化操作のサポートを追加する「BEP-439(EIP-2537)」の統合により、セキュリティを強化しているとのこと。

「BLS12-381曲線」により、複数のデジタル署名を1つに纏められるため、トランザクションの検証が高速で効率的になるという。また「ツイスト」と呼ばれる数学的構造により、計算に必要な作業量が削減されるとのこと。これにより、古い暗号化曲線に比べて高速になり、メモリ効率も向上するという。

BNBチェーンの発表によると、4月に予定されているローレンツ(Lorentz)アップグレードではブロックタイムが1.5秒に短縮され、さらに6月に予定されているマックスウェル(Maxwell)アップグレードではブロックタイムが0.75秒に短縮されるとのこと。今回のパスカルハードフォークはこれら2つのアップグレードの基盤となる。

またBNBチェーンはCEX(中央集権型取引所)上のネイティブプロジェクトの流動性を高めるために設計された1億ドル(約120.2億円)のプログラムを開始したことを3月24日に発表している。

第3ラウンド目となる今回のプログラムは、取引所にBNBチェーン上のネイティブトークンを上場するよう奨励することで、BNBチェーンのエコシステムの流動性を高め、プロジェクトの成長を促進することを目的としているとのこと。トークンのジャンルはミーム、AI、DeFi、ゲームなど、今回の発表後にBNBチェーン上で発行される100%ネイティブのトークンであれば、プログラム対象になるという。

バイナンス(Binance)やコインベース(Coinbase)、アップビット(Upbit)など、BNBチェーンが指定した11の主要なCEXのいずれかにトークンを上場させたプロジェクトに対し、先着順でBNBによる報酬が配布されるとのことだ。 

 

 

参考:BNBチェーンブログBNBチェーンブログ2
画像:iStocks/FeelPic

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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