Mantle NetworkがEigenDAを統合、モジュラーブロックチェーンのスケーリングにおけるデータ可用性を強化

Mantle NetworkがEigenDAを統合

レイヤー2ブロックチェーン「マントルネットワーク(Mantle Network)」が、イーサリアム(Ethereum)ベースのリステーキングプロトコル「アイゲンレイヤー(EigenLayer)」をもとに構築されたDA(データ可用性)レイヤー「アイゲンDA(EigenDA)」を完全統合し、メインネットで稼働開始した。マントル(Mantle)が3月19日に発表した。

今回の統合により「マントルネットワーク」は、「アイゲンDA」を採用する初かつ最大のL2ネットワークになったという。「マントルネットワーク」は、持続可能な成長とエンタープライズレベルのスループット(一定時間あたりの処理能力やデータ転送量)を確保したとのこと。このインフラ強化は、機関投資家や企業によるユースケース拡大に伴い、これまでにない「マントルネットワーク」のスループット需要が高まる中で実施されたと説明されている。

なお「マントルネットワーク」では元々「アイゲンDA」の技術を元にした「マントルDA(Mantle DA)」を採用していた。昨年7月には同チェーンのテストネット「マントルセポリア(Mantle Sepolia)」にて「アイゲンDA」を統合していた。

具体的なアップデートとしては、「マントルDA」の10オペレーター体制から、200以上のオペレーターに拡大。これにより、ダウンタイムのリスクを大幅に低減し、ネットワークの堅牢性が強化された。これにより検閲耐性が20倍向上したとのこと。

また「アイゲンDA」は15MB/sのスループットを実現しているため、イーサリアムの0.0625MB/sという制限を圧倒的に超えているという。このことは「マントルネットワーク」がデータボトルネックを回避しながらスムーズにアップグレード・スケール可能になったことを意味するとのこと。

そして163,020mETH(約3億3500万ドル相当) が「アイゲンDA」のセキュリティを支え、それが「マントルネットワーク」のデータ可用性を確保。さらに、「アイゲンレイヤー」のリステーキング対応により、新たなリワード機会を創出する。これによりセキュリティを強化しつつ、経済インセンティブの整合性を確保し、エコシステムの長期的な成長を促進するとのことだ。

マントルは今年1月、ンチェーン金融の最大のサステナブルハブとなるための次世代のバンキング(銀行業)ビジョンを発表。Mantleはこのビジョンにより、従来の金融イノベーションとブロックチェーン技術を融合するとした。

マントルとは

マントルは、レイヤー2ブロックチェーン「マントルネットワーク」を基盤にした、DAO(分散型自立組織)によるガバナンスやトレジャリーを含めたWeb3エコシステム。同エコシステムでは、同ネットワークのガストークンおよびガバナンストークン「MNT」が発行されている他、イーサリアム(ETH)のリキッドステーキングおよびリステーキングプラットフォーム「mETH Protocol」を提供している。またMantleがコア・コントリビューターをしているIgnitionのトークンである「Ignition FBTC(FBTC)」もMantleエコシステムを支えている。

なおIgnitionは、「Function」として2月13日にリブランディングした。また「マントルネットワーク」は、オプティミスティックロールアップ(Optimistic Rollup)を採用したイーサリアムのL2ブロックチェーンだ。

アイゲンDAとは

「アイゲンDA」は、今年4月にリリースが発表された初めの「アクティブ検証サービス(AVS)」だ。なお「AVS」は「リキッドステーキングトークン(LST)」を用いたセキュリティサービスであり、ユーザーはリキッドステーキングサービスを利用することで得られるトークン「LST」を「AVS」にステーキングすることでセキュリティサービスに参加可能になる。

またDA(データ可用性)とは、ユーザーがブロックチェーンのデータが正当かどうかを検証するためにブロックのデータを実際に取得し、利用可能にする機能のこと。これにより不正があったトランザクションを誰でも検証し、異議申し立てできるためセキュリティが担保される。

またDAレイヤーはブロックチェーンにデータ可用性を提供するためのモジュールで、L2ネットワークに対し低コストで提供することを目的として開発されているものが一般的だ。

参考:Mantle
画像:iStocks/Jian-Fan

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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