SBI VCトレード、「USDC」本格開始に向け取扱詳細を公開、イーサチェーンから対応

「USDC」本格開始に向け取扱詳細が公開

国内暗号資産(仮想通貨)取引所SBI VCトレードが、現在ベータ版として取り扱っている米ドル建てステーブルコイン「USDC」の本格稼働に向けて、取引の注意事項に関する詳細を3月20日に公開した。

公開情報によると同取引所が取り扱う「USDC」の対応チェーンは、当初はイーサリアム(Ethereum)チェーンのみとなる。ただし順次対応ブロックチェーンは拡充させる予定とのこと。

また「USDC」対応サービスは販売所での売買、入出庫となるようだ。

取引所での取り扱いはなく、販売所のみで取り扱われるが、スプレッドは0.3%(45銭程度)となっている。

取引上限については、販売所での売買と出庫の際は上限100万円/回とのこと。取引上限に関係なく、連続での同一の取引は制限されるというが、一定間隔後には再度取引可能であるという。

入庫については「100万円超/回の場合、入庫反映までにお時間を頂戴します」と記載がある。そのため反映までにタイムラグはあるようだが、入庫の場合の金額制限はないようだ。

また「USDC」と裏付法定通貨となる米ドルの価格乖離(ディペッグ)が発生した場合、入庫は停止になるという。その際はSBI VCトレードより通知されるとのこと。

またSBI VCトレードの償還能力を上回る「USDC」の預託数量となった場合は、販売所での販売停止、外部からの入庫反映の停止などの措置をとる予定だという。

この対応は、「USDC」発行体である米サークル(Circle)の破産時には、外国電子決済手段の買取並びに同等額の法定通貨での償還義務がSBI VCトレードにあるための措置である。サークルが全ての「USDC」保有者および保有希望者と直接取引する訳ではなく、日本においては電子決済手段等取引業者であるSBI VCトレードを介して「USDC」の発行と償還が行われるためである。

またSBI VCトレードは、発行体の「USDC」発行残高、米ドル保有残高をモニタリングすると伝えている。ユーザーにとって不利益となり得る決定や情報を確認し次第、情報発信を行うとのこと。

なおサークルは「USDC」発行額以上の米ドル建資産を保有しており、発行残高・米ドル保有残高はサークルのホームページで公開されている。また同社の保有米ドルは米ドル建資産で運用されており、世界4大監査事務所の1社であるデロイト(Deloitte)による運用状況の監査結果も月次で公表されており、裏付資産の保有・運用状況に関して高い透明性を有していると説明されている。

そしてサークルは犯罪行為への対応として、「USDC」のアドレスの凍結機能を保持しているため、規制当局からの要請やアンチマネーロンダリング要件に該当する場合などは凍結する可能性があると付け加えられている。

SBI VCトレードの代表取締役社長である近藤智彦氏は自身のXアカウントにて「国内初の取扱にあたり法令遵守で慎重にサービス提供したく、上記を掲載させていただきました。償還能力については、お客様のニーズにお応えできるよう増強してまいります」とコメントしている。

なお現在、サークルにより米ドルと1対1で償還が可能なネイティブ型の「USDC」はイーサリアムネットワークを含め合計18チェーンに対応している。

現在の対応ネットワークは、イーサリアム、ソラナ(Solana)、アルゴランド(Algorand)、アバランチ(Avalanche)、ヘデラ(Hedera)、ステラ(Stellar)、ノーブル(Noble:コスモスエコシステム)、アービトラムワン(Arbitrum One)、ベース(Base)、OPメインネット(OP Mainnet)、ニア(NEAR)、ポルカドット(Polkadot)エコシステム、ポリゴンPoS(Polygon PoS)、セロ(Celo)、ズィーケーシンク・エラ(zkSync Era)、スイ(Sui)、アプトス(Aptos)、ユニチェーン(Unichain)の18チェーン。リネア(Linea)にも対応する予定が今月発表されている。 

参考:SBI VCトレード
画像:iStocks/justinroque

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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