EOS「Vaulta(ヴォルタ)」にブランド変更、Web3バンキングへ移行|新トークン発行も

EOSが「Vaulta(ヴォルタ)」へブランド変更し、Web3バンキングへ移行。新トークンも発行予定(EOS rebrands to Vaulta and transitions to Web3 banking with a new token launch)

EOSがVaulta(ヴォルタ)へ刷新

レイヤー1ブロックチェーンEOS(イオス)は2025年3月18日に、Web3バンキング分野への戦略的シフトの一環としてブランド名を「Vaulta(ヴォルタ)」に変更することを発表しました。

この変更に伴い、伝統金融とブロックチェーンの専門家で構成される「Vaultaバンキング諮問委員会」を設立することも明らかにされています。

同委員会にはSystemic TrustやTetraのCEO、カナダのATBフィナンシャル幹部などが名を連ねており、従来の銀行業とDeFi(分散型金融)を橋渡しする戦略的ガイダンスを提供していく予定とされています。

金融は進化し、壁が取り払われ、新たなスタンダードが生まれようとしています。

Vaulta──伝統的な銀行とWeb3の力をつなぐ、新たな架け橋です。
安全性とスケーラビリティを備え、革新を推進します。

未来を確かなものにしませんか。未来はすでに始まっています。

EOSがブランド変更を決断した背景

EOS(イオス)がブランドを「ヴォルタ(Vaulta)」へと変更する決断をした背景には、市場環境の急激な変化が挙げられています。

世界の仮想通貨ユーザー数は急速に増加しており、2020年の約1億人から2024年末には6億人以上に達すると予測されています。そのため、EOSはより明確にWeb3バンキング」という新たな市場での立ち位置を明確にする必要性が生じていたと説明しています。

また、ステーブルコイン市場の急成長も、ブランド変更の背景の一因とされています。金融市場分析を行うJuniper Researchのレポートによれば、ステーブルコインを活用した国際送金の年間取引額は2026年までに約1,900億ドル(約28兆円)に達すると予測されています。

これにより、国際送金手数料は従来の平均6.65%から0.1%未満に引き下げられ、即時決済の需要が高まっています。こうした市場の流れが、VaultaとしてのWeb3バンキング戦略の背景にあります。

さらに、ブロックチェーン業界ではRWA(現実資産)のトークン化」への注目が急速に高まっています。米金融大手シティグループのレポートによれば、不動産や債券、商品といった実世界資産のトークン化市場は、2030年までに4兆ドル(約628兆円)規模に達すると推計されています。

EOSネットワーク財団(ENF)CEOのYves La Rose氏は次のように述べています。

今こそVaultaのブランドとWeb3バンキング戦略を一致させる適切なタイミングです。

この変革は単なる名称変更に留まらず、誰もが利用できるオープンで包摂的な金融アクセスを実現するための決定的な一歩となります。

Vaulta新トークン発行を予定

Vaultaへのブランド変更に伴い、新たなネイティブトークンが発行される予定で、トークンスワップの開始時期は2025年5月末と説明されています。

公式発表によれば、発行に合わせて現行のEOSトークンから新しいVaultaネイティブトークンへのスワップ(交換)が実施されます。

新トークンスワップは1:1の比率で実施され、EOSの総供給量やトークン配分(トークノミクス)は変更されないと発表されています。なお、新トークンのティッカー(銘柄シンボル)は現時点で未発表であり、詳細は追って公開される予定となっています。

公式のスワップ専用ポータル(Unicove経由)が開設されて円滑な交換手続きが提供されることも報告されています。また、スワップ期間は約4か月間設けられ、その間は「EOS⇔Vaultaトークン」の双方向交換が可能です。

Vaultaトークンは、ネットワークのネイティブ通貨として取引手数料の支払いやステーキング、ガバナンス投票などの機能をEOSトークンから引き継ぎます。加えて、Vaultaならではのユースケースも計画されています。

また、Vaultaトークン保有者は提携プラットフォームを通じて不動産やコモディティといったRWAの一部への投資機会にアクセスできるようになる見込みであることも明らかにされています。

Vaulta、Web3バンクを本格展開へ

主要仮想通貨取引所とも連携し、取引所に預けている利用者についてはプラットフォーム側でトークン移行が代行される予定で、ユーザーへの影響を最小限に抑えるとしています。

公式発表に示されたロードマップによれば、2025年5月のブランド移行とトークンスワップ完了後、Vaultaは提携先との協業を通じて以下の4分野のサービス展開を本格化させていく予定です。

  • 資産運用(Asset Management)
  • 決済(Payments)
  • ポートフォリオ管理(Portfolio Management)
  • 保険(Insurance)

既に発表されているCeffu(カストディ)、Spirit Blockchain、Blockchain Insuranceといった企業とのパートナーシップに加え、今後数ヶ月で新しい戦略的提携が公表される予定です。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=149.36円)

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Souce:EOS公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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