スペイン大手銀行BBVA、個人顧客向けにビットコインとイーサリアムの取引サービス開始へ
BBVAがBTCとETHの取引サービス開始へ
スペインで2番目の規模の銀行であるビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)が、同国にて個人顧客向けに暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)およびイーサリアム(ETH)の取引サービスを提供開始すると3月10日発表した。
同サービス提供にあたりBBVAは、スペイン証券市場委員会(CNMV)から暗号資産取引注文の保管(カストディ)および執行サービスの提供許可を取得したとのこと。この手続きの完了後に、同サービスの提供が開始される予定だ。
発表によるとBBVAの暗号資産取引サービスは、同行のアプリを通じて提供されるとのこと。顧客は同アプリ内でBTCとETHを直接売買・管理でき、通常の銀行口座や投資商品と並んで取引できるという。
BBVAによると同サービスの特徴は、同行独自の暗号鍵カストディプラットフォームを採用している点にあるという。これによりサードパーティを介さずに、BBVAが顧客資産を管理することで、高い安全性を確保できるとのこと。
同サービスは少数の顧客を対象に開始され、その後数カ月を経てスペインの全個人顧客が利用可能になるという。なお同サービスは、EU(欧州連合)の「暗号資産市場規制法(MiCA)」の規定に従ったものであるとのこと。「MiCA」とは、昨年12月30日にEU全域で全面施行された暗号資産の規制枠組みである。
なおBBVAのスイス部門BBVAスイス(BBVA Switzerland)では、2021年6月より同国におけるすべての富裕層(プライベートバンキング)顧客を対象にBTCの保管および取引サービスを提供していた。それ以来BBVAスイスでは、ETHや米サークル(Circle Internet Financial)発行の米ドル建てステーブルコインUSDCなど取り扱い銘柄を拡大し、新たな顧客層として機関投資家への提供を目指しているとのこと。
さらにBBVAスイスは2023年12月に、スイスのデジタル資産カストディ企業メタコ(METACO)と提携している。この提携によりBBVAスイスは同行のカストディサービスを、メタコのデジタル資産カストディおよびオーケストレーション(管理の自動化)サービス「ハーモナイズ(Harmonize)」に統合した。
またBBVAのトルコ部門ガランティBBVA(Garanti BBVA)は、2023年7月に暗号資産カストディサービスを提供するガランティBBVAデジタルアセッツ(Garanti BBVA Digital Assets)を同国で立ち上げている。同サービスではBTC、ETH、USDC、XRP、ソラナ(SOL)、アバランチ(AVAX)、チリーズ(CHZ)、アーヴェ(AAVE)、ポルカドット(DOT)、インジェクティブ(INJ)、ザ・グラフ(GRT)、アービトラム(ARB)、ディセントラランド(MANA)を取り扱っているとのことだ。
参考:BBVA
画像:PIXTA
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参照元:ニュース – あたらしい経済