ナスダック上場企業初、バイオネクサスジーンラボがイーサリアムを財務資産に採用
BGLCがイーサリアムを財務資産に
米証券取引所ナスダック(Nasdaq)上場のテクノロジー企業「バイオネクサスジーンラボ(BioNexus Gene Lab:BGLC)」が、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)に焦点を当てた新たな財務戦略に取り組むことを3月5日に発表した。戦略的財務資産にETHを採用するのは、ナスダック上場企業として初の事例となる。
発表によると、この決定はBGLCの取締役会によって承認されたとのこと。 また同社の取締役会は、ETHが企業財務戦略において優れている点として、主要な金融機関によるETF(上場投資信託)への採用や、ステーキング機能、ステーブルコイン決済および分散型金融(DeFi)の基盤技術としての役割、今後予定されているイーサリアム(Ethereum)ネットワークの大規模アップグレード「ペクトラ(Pectra)」による機能強化を挙げている。
またBGLCは投資家のイーサリアムに対する理解を深めるため、ホワイトペーパー「イーサリアム戦略ホワイトペーパー(ETHEREUM STRATEGY WHITEPAPER)」を今回の発表と同日に一般公開した。このホワイトペーパーでは、ビットコイン(BTC)が「価値の保存」としての用途に特化しているのに対し、イーサリアムは「プログラム可能な資産」であることが強調されている。
またBGLCは、米ワイオミング州のブロックチェーン規制も、今回の決定を後押しした要因の一つであると説明している。特に最近可決された「ワイオミングステーブルコイン法(Wyoming Stable Token Act)」は、州政府が裏付けるステーブルコインの発行を可能にし、デジタル金融エコシステムの発展を促進するものだとしている。
今回の戦略の一環として、BGLCはETHをベースとした金融アプリケーションと革新的な財務管理手法の研究を継続するとのこと。また、ブロックチェーン技術をコアテクノロジー業務にさらに統合する機会についても評価を行っていくという。
さらに、BGLCはワイオミング州のステーブルコイン発行フレームワークがもたらす潜在的な影響を評価するとしており、これが進化するデジタル金融の分野におけるETHの役割をさらにサポートする可能性があるとBGLCは述べている。
なおドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は3月7日、「戦略的ビットコイン準備金」および「米国デジタル資産備蓄」を設立する大統領令に署名した。
「米国デジタル資産備蓄」ではETH、エックスアールピー(XRP)、ソラナ(SOL)、カルダノ(ADA)が取り扱われる予定だ。
参考:プレスリリース・イーサリアム戦略ホワイトペーパー
画像:iStock/Lidiia-Moor
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参照元:ニュース – あたらしい経済