ソラナ、インフレ軽減案で年間11億ドルの売り圧低下か|分散性に懸念の声も
ソラナ、インフレが軽減される可能性
資産運用会社VanEckのリサーチャーであるシーゲル氏は、2025年3月6日にXを通じて、今後ソラナ(SOL)の売り圧力が大幅に低下する可能性を指摘しました。
同氏によると「SIMD 096 / SIMD 0228」という2つの提案が実装された場合、年間約6.7億ドル(約1,000億円)から約11億ドル(約1,600億円)の売り圧力が減少する可能性があります。
We estimate the combined effect of SIMD 096 & SIMD 0228 will reduce SOL selling pressure by $677M to $1.1B annually.
While SIMD 096 increases tax-related selling pressure by removing the 50% priority fee burn, SIMD 0228 should more than offset this impact.@Patrick_Bush_VE https://t.co/wjmsZh5zuz pic.twitter.com/QZkkqYBLbS— matthew sigel, recovering CFA (@matthew_sigel) March 5, 2025
SIMD 096とSIMD 0228の効果により、SOLの売り圧力が年間6.7億ドルから11億ドル減少すると予測しています。
SIMD 096では50%の優先手数料バーンが削除されるため、売り圧力が高まりますが、SIMD 0228 はこの影響を相殺できるはずです。
SIMD 096およびSIMD 0228は、ネットワークの手数料分配やインフレを調整するソラナコミュニティによる提案です。
2月に採用されたSIMD 096は手数料のバーン分配を変更し、以前まで50%がバーンされていた優先手数料を、すべてバリデーターに分配するものです。
一方で、今後採用される可能性のあるSIMD 0228は、SOLの総供給量におけるステーキング割合に応じて、ステーキング報酬を調整するものです。
SIMD 0228では、ステーキング割合が上昇した場合にステーキング報酬を減少させる一方、割合が低下した場合はステーキングを促すため報酬を増加させる提案です。
同氏は、SIMD 096によって売り圧力が上昇するものの、SIMD 0228によって相殺でき、インフレ軽減が期待できると指摘しました。
現在、SOLの総供給量の63%がステーキングされている状態です。同氏によると、SIMD 0228の導入後にステーキングの割合が変わらない場合、年間のインフレ率は現在の4.7%から0.93%まで軽減する可能性があります。
分散性が犠牲になるとの指摘
SIMD 0228には賛否が見られています。一例として、ソラナ共同創設者であるAnatoly Yakovenko氏は賛成の立場を示しました。
一方で、ステーキングの割合が著しく低下した場合、報酬の量が大幅に増え、コントロール不能なインフレになるという否定的な意見も見られています。
また、現在ソラナにおいて注目されているSIMD 096やSIMD 0228を含む、複数の提案を実装することで、小規模バリデーターに不利に働くという否定的な意見も見られています。
小規模バリデーターが淘汰された場合、結果として大手のバリデーターへの集中化を招くリスクがあります。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=148.6円)
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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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