Redditの共同設立者であり、ベンチャーキャピタリストとしても知られるAlexis Ohanian氏が、TikTok USの買収を計画していることが明らかになりました。

Exciting news for the digital world...

I'm officially now one of the people trying to buy TikTok US — and bring it on-chain.

TikTok has been a game-changer for creators, and it's future should be built by them↓ pic.twitter.com/SPq1Ppv1kK

— Alexis Ohanian (@alexisohanian) March 4, 2025

Ohanian氏は、買収後にブロックチェーン技術を統合し、ユーザーがデータを自己管理できる新しい形のTikTokを構築することを目指しています。

Frequencyブロックチェーンによるユーザーデータ管理

Ohanian氏の構想では、TikTokは「Frequency」というブロックチェーンプロトコルを活用し、ユーザーが自身のデータやコンテンツを管理できる仕組みを導入する予定です。これにより、TikTokの米国ユーザー約1億7,000万人が、データの所有権を持ち、より透明性のある環境でコンテンツを投稿・運営できるようになります。

Ohanian氏は自身のX（旧Twitter）で、「TikTokはクリエイターにとって革命的なプラットフォームだった。この未来をクリエイター自身の手で築くべきだ」と述べ、「ユーザーは自身のデータを所有し、クリエイターは自身のオーディエンスを所有するべきだ」と強調しました。

買収競争と米国政府の圧力

この動きは、バイデン政権の法律とその後のトランプ大統領の大統領令による延長を受けて、TikTokの親会社であるByteDanceが4月初旬までにTikTokの米国事業を売却するよう圧力を受ける中で行われたものです。

Ohanian氏の買収グループには、投資家で「Shark Tank」の出演者でもあるKevin O’Leary氏が加わっており、MicrosoftやOracleといった大手企業も買収候補として名を連ねています。

Web3時代のTikTok構想

Ohanian氏が提案する新たなTikTokは、Web3技術を活用し、従来の中央集権型プラットフォームとは異なり、ユーザーが直接データを管理できる仕組みを導入する予定です。Ohanian氏は「TikTokをオンチェーン化することで、透明性と公平性を備えた、より優れたプラットフォームを実現できる」と述べています。

この発表を受け、暗号資産業界からも大きな注目を集めています。Coinbaseの公式Xアカウントは「未来は明るい」とコメントし、Elon Musk氏も「TikTokを買いたくない人のリストの方が短い」と皮肉交じりに反応しました。さらに、Phantom（Web3ウォレット）の公式アカウントも「オンチェーン > オンライン」と投稿し、Web3化の可能性に期待を寄せています。

買収の行方と今後の展開

現時点でByteDanceは正式にTikTok USの売却を発表しておらず、企業価値の評価や資産の詳細についても明確になっていません。また、大規模なソーシャルメディアプラットフォームをブロックチェーン上で運営するという技術的な課題も指摘されています。

Ohanian氏のビジョンが実現すれば、Web3時代にふさわしい新たなソーシャルメディアの形が誕生する可能性があります。一方で、買収の成立や技術的な実現性には多くの課題が残されており、今後の展開に注目が集まっています。

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参照元：NFT Media