MetaMaskがロードマップ公開、ビットコイン・ソラナ対応など予定

MetaMaskがロードマップを発表

Web3ウォレット「メタマスク(MetaMask)」の今後のロードマップが2月28日に公開された。そのロードマップでは、ビットコイン(Bitcoin)やソラナ(Solana)ネットワークへのネイティブサポートの拡大や、ガスの抽象化、その他UI/UXの全面的な改良などが行われる予定であることが明された。

発表によると今回のロードマップは、Web3を暗号資産(仮想通貨)に詳しいユーザーから初心者ユーザーまで、すべての人にとってより使いやすく、直感的で便利なものにすることや、シームレスに接続できること、ウォレットをより強力かつ安全にすることが目標とのこと。

このロードマップでは、3月中にすべてのトランザクションでイーサリアム(ETH)以外のトークンでもガス料金が支払い可能になることが予定されている。またイーサリアム(Ethereum)以外のチェーンにも対応し、ユーザー体験をシームレスにする機能の実装も予定しているという。

また3月には1つのウォレット内で複数のシークレットリカバリーフレーズを管理できる機能が追加されるとのこと。また拡張機能では4月に、モバイルでは5月に、プロファイル同期機能が追加予定で、ユーザーはブラウザやデバイスを切り替えても、アカウント名や設定をすべて保ったままにできるという。

なおネイティブサポートの拡大について、ビットコインには今年の第3四半期に、ソラナには5月上旬に追加予定であるとのこと。

さらに6月にリリース予定のマルチチェーンAPI「CAIP-25」により、dApp(分散型アプリケーション)がEVMと非EVMを問わず、イーサリアム、リネア(Linea)、ソラナ、ビットコインといったネットワークに同時に接続できるようになるという。これにより、ポートフォリオの再調整、ブリッジ、複数のチェーンでのトークンの同時展開や管理など、複数のネットワークをまたぐ様々なユースケースが改善されるとのこと。

またメタマスクは2024年から、フロントランニングボットやMEVによるサンドイッチ攻撃から保護する「スマートトランザクション」機能を導入しており、トランザクションの成功率は99.995%となったという。これは、スマートトランザクションを有効にしていないメインネットで得られる成功率の400倍であるとのこと(MEVおよびサンドイッチ攻撃については下記記載)。

暗号資産(仮想通貨)での支払いが可能なマスターカード(Mastercard)「メタマスクカード(MetaMask Card)」については、現在バーチャルカードが対象国で利用できるが、物理的なカードは4月から一部の地域で利用可能になるという。

なお「メタマスクカード」はデビットカードのように機能し、支払い時には「メタマスク」ウォレット内の暗号資産を使用できるとのこと。これにより、これまで暗号資産払いの際に必要であった取引所経由の銀行への資金移動が必要なくなったという。

また「メタマスクカード」は、アップルペイ(Apple Pay)やグーグルペイ(Google Pay)とも統合されている為、ユーザーはオンラインでも店頭でもこのカードを利用できるとのこと。

なおイーサリアムの次期大型アップデート「Pectra」の実装後、メタマスクのすべてのEOA(外部所有アカウント)がスマートアカウント機能にアクセスできるようにするために、「メタマスクデリゲーションフレームワーク(MetaMask Delegation Framework)」というシステムを構築しているとのことだ。

ちなみに前述したMEV(最大抽出可能価値)とは、ブロックチェーンのマイナーまたはバリデーターがブロックを生成する過程で、トランザクションの組み込み・除外・順序の変更を行うことで、通常のブロック報酬やガス報酬とは別で得られる利益のこと。MEVボットは、このMEVを得るために動作するボットのことだ。

そしてサンドイッチ攻撃とは、DEX(分散型取引所)などで大きな取引が行われる際、その取引を見てから前後に取引を差し込むことで、大きな取引で生じるトークンの価格変動から利益を得る攻撃だ。これによりサンドイッチ攻撃の被害者は、トークンの取引を想定よりも悪い条件で実行させられるという被害を受けることになる。このような攻撃は、自動化されたMEVボットによって実行されることが多い。

参考:ロードマップ
画像:iStocks/agsandrew

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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