ビットコイン暴落も2,300万円まで上昇の予想、著名アナリストによる独自のサイクル分析
経験豊かなアナリストで、自らを「4年サイクル・トレーダー」と称するボブ・ルーカス(Bob Loukas)氏は最新の動画の中で、ビットコイン(BTC)が過去最高値(ATH)から22%下落したことについて、「すべて過去に経験済みのことだ」と述べて、独自のサイクルによる今後の価格予測を展開しました。
4年サイクルというビットコインの大周期
ルーカス氏はビットコインの下落について、トレーダー間に広がる不安を認めつつも、「このビデオの録画時点では、約110,000ドル(約1,645万円)のATHから大幅に下がって約87,000ドル(約1,300万円)だったが、4年サイクルを基準に見れば20%の下落は予想の範囲だ」と述べ、この動きをビットコインの特徴的なボラティリティだと断じています。
彼はこの程度の内部サイクル調整は驚くに値しないと述べ、短期的にはさらに値が下がる可能性も指摘し、80,000ドルから75,000ドル(約1,196~1,121万円)レベルもありうると強調しました。ただしそれは歴史的にも、ビットコインのボラティリティの範囲だということです。
また、今回の価格調整は「恐怖によるリセット」だとして、直近の上昇トレンドで購入したバイヤーが、下落傾向に驚いて売りに走る典型的な事例であり、歴史的に見ると次の上昇トレンドに向かう可能性が高いと述べています。
ルーカス氏は4年サイクルという独自の理論をベースに、それをおよそ6ヶ月ごとの「短周期」に分けて分析します。各短周期はほぼ3分の2の上昇パターンと、残りの下降パターンで構成されます。今回の下落では多くのトレーダーを不安にさせていますが、彼はビットコインの長期的サイクルに一致すると見ているようです。
さらに彼は今回の底値により変わる可能性があるものの、次の売却ターゲットを153,000ドル(約2,287万円)に設定していると明かしました。底値を80,000ドルとすれば、彼のシナリオでは次の数週間で80%の価格上昇が見込めるということです。
一方で彼は、もし次のリバウンドが「失敗の短周期」のパターンに入ってしまうと、現在すでにサイクルトップを過ぎている可能性も認めています。短期的な底値が80,000~70,000ドル台になった場合、市場は次に回復に向けてリテストするでしょう。そこで110,000ドルのATHを超えられず、さらに下の底値に達するようなら、今度はかなりの下落に移行するリスクもあるとして、「もしも急激に短周期の底値が見えるような相場の反転が起きたら、それはかなり危険なサインだ。トレンドが変わり、すでに4年サイクルのピークを過ぎている可能性がある」と彼は述べています。
ビットコインとアルトコインの分離
ルーカス氏はビデオでアルトコインについても述べ、今のサイクルが過去のアルトコイン・ブームから大きく外れていると指摘しています。ビットコインとその他デジタル資産には根本的な違いがあり、個人及び機関投資家の興味がアルトコインに向いていないとして、「多くのアルトコインが現れては消えていったが、トランプコインが象徴するように、それは自然の流れにあるのだろう」という見解を述べました。
それとは反対にビットコインについては、特別ですでに成熟した資産クラスであり、年金運用ファンド、政府系ファンド、機関投資家などがその価値を再認識していると述べています。
彼の分析では、ビットコインの月足チャートにサイクルトップの兆候は見られないということです。市場は弱気の底から約35ヶ月で頂点に達するというパターンがあり、彼によるとまだ4年サイクルの強気トレンドは最終段階にないということです。
彼の指摘では、直近の底値は2022年末であり、予想される次のピークは2025年の秋から初冬です。その分析から、「今はサイクルの3年目にあたり、4年サイクルを適用すると、2025年終盤にはさらに高値のトレンドになるだろう。ただし最終的なピークの兆候を見過ごしてはいけない。それまでは強気が続くと私は確信している」と結論づけました。
強気の見解ではあるものの、ルーカス氏は予測サイクルは絶対的ではないとも述べています。特に短期的上昇が急転し予想外の底値が見えた場合、短周期サイクルに基づくシナリオは外れるかもしれません。しかし最終的に彼は、上昇トレンド継続の予測を維持しています。現状については高値に移行する前の短期的な下落で、4年サイクルのトップが見えるまで、今は苦笑いしながら展開を見守るしかないというのが彼の結論です。
参考
・Bitcoin Crashes, Fear Spikes—But This Analyst Sees $153,000 Ahead
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