TISとクエストリー、国内アニメ映画製作の資金調達にデジタル証券を活用へ
TISとクエストリーが提携
TISインテックグループのTISとクエストリーが、デジタル証券(セキュリティトークン)を活用したアニメ映画製作の資金調達に向け、業務提携したことを2月28日に発表した。なお契約締結は1月24日とのこと。
両社の取り組みは、これまで十分に制作現場まで資金が回りきらなかった国内アニメ制作を含むコンテンツ産業に対し、投資家が直接資金を投じられる新たな資金調達方法として「STO(セキュリティトークンオファリング)」の導入を進めることで、課題解決を行うものだという。
なおアニメ映画製作を用途として、セキュリティトークンを活用した私募ファンドによる資金調達が実現すれば、本件が国内初の事例になるとのこと。セキュリティトークン発行は年度内を計画しているとのことだ。
今回の提携により、クエストリーの主力事業であるアニメ・コンテンツ制作の資金調達を実施するため、セキュリティトークンを活用したファンドを立ち上げるという。
これにあたり、クエストリーはコンテンツとファンドの企画運営、コンテンツファイナンスの設計、セキュリティトークン事業に取り組み、TISは証券会社や企業がセキュリティトークンの発行・管理業務を包括的に実現できるプラットフォーム「STLINK」を提供するとのことだ。
発表によると両社は、今回計画するSTO実施にて、2032年には年間300億円規模のコンテンツ産業への新規投資資金流入を目指すという。またコンテンツ産業だけでなく、スポーツや街づくり・にぎわい創出などの分野におけるセキュリティトークン活用を検討するとのことだ。
国内にてコンテンツ事業の企画・運営やデジタル証券事業を行うクエストリーは昨年8月、アバランチ(Avalanche)ブロックチェーンの関連技術を提供する米Ava Labs(アバラボ)との提携を発表していた。この提携では、アバランチチェーンを基盤とするデジタル証券の発行を進めるとのことだった。
なおこのデジタル証券は、アニメ映画制作費の資金調達を目的としたコンテンツ・ファンド(愛称:Talent of Talents)で、自己募集型の私募ファンド「Questry Global Anime ST Fund(仮称)」として、みずほ証券との組成が計画されているとのことだった。
参考:TIS
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参照元:ニュース – あたらしい経済