米コインベース、第4四半期利益は暗号資産高騰で予想上回る

コインベースの第4四半期利益は予想上回る結果

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、2024年第4四半期の利益が市場予想を上回ったと2月13日に発表した。これは、米大統領選後のビットコインおよびその他の暗号資産の取引量増加によるものである。

ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の11月の大統領選勝利により暗号資産への関心がかつてないほど高まり、新政権の下でより暗号資産に友好的な政策が期待される中、ビットコインは四半期中に10万ドルを超えた。

トランプ氏は米国を「地球上の暗号資産の中心地」にすると公約している。同氏が証券取引委員会(SEC)委員長に指名したポール・アトキンス(Paul Atkins)氏は、暗号資産に好意的な見解を持つことで知られており、業界を「無法地帯」と評していた前委員長のゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)氏とは対照的である。

コインベースのCEOであるブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)氏は「私たちは今、暗号資産の黄金時代に突入している。目の前にある機会はかつてないほど大きく、金融システムを刷新し、世界中で経済的自由を拡大できる。規制の重圧は和らぎつつある」と決算発表後の電話会議で述べた。

LSEG(エルセグ:ロンドン証券取引所グループ)がまとめたデータによると、コインベースは12月31日までの3ヶ月間で1株当たり4.68ドルの利益を計上した。アナリストの予想は1株当たり1.81ドルの利益であった。

コインベースのこの利益には、暗号資産投資ポートフォリオにおける税引前利益4億7,600万ドル(約727.8億円)が含まれている。

同取引所の取引収益は前年比172%増の16億ドル(約2,446億円)となった。また、取引以外の事業を含むサブスクリプションおよびサービス部門の収益は15%増の6億4,100万ドル(約980億円)であった。

総収益は前年同期の9億5,380万ドル(約1,458億円)から23億ドル(約3,517億円)に増加した。

「昨日決算を発表したロビンフッド(Robinhood)と比較すると、コインベースは取引可能なトークンの数が圧倒的に多く、ステーキングやステーブルコインのアクセスなど、すでに多くの付加価値サービスを提供している」と、レイヤー1ブロックチェーン「アバランチ(Avalanche)」開発元のアバラボ(Ava Labs)の社長であるジョン・ウー(John Wu)氏は述べた。

また同氏は「米国における暗号資産規制の明確化が進むにつれ、同社の提供サービスはさらに充実するだろう。しかし、市場シェアを維持するためには、リテール(個人投資家)依存から脱却し、機関投資家向け取引市場への進出を続ける必要がある」と付け加えた。

暗号資産取引市場での競争は激化しており、ロビンフッドは、デジタル資産取引を望むトレーダーにとって人気の選択肢としての地位を確立しつつある。

ロビンフッドは、コインベースよりも取り扱っているトークンの数は少ないものの、着実に市場シェアを拡大しており、暗号資産に友好的な証券取引委員会の下でさらに成長が期待されると、バーンスタイン(Bernstein)が先月のレポートで述べている。

12日、ロビンフッドは第4四半期の暗号資産取引による取引ベース収益が700%増加したと報告した。

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Coinbase fourth-quarter profit beats estimates on crypto trading boost
(Reporting by Jaiveer Singh Shekhawat and Niket Nishant in Bengaluru; Editing by Anil D’Silva)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters

関連ニュース

参照元:ニュース – あたらしい経済

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です