テザー社とReelly Techが提携、UAE不動産取引でUSDT決済を導入へ
テザー社がUAE不動産市場に進出
米ドル連動ステーブルコインを発行していることで知られるテザー(Tether)社は2025年2月6日に、Reelly Tech社と提携し、アラブ首長国連邦(UAE)の不動産取引でUSDTを活用する計画を発表しました。
Reelly Techは、UAEおよび国際市場の不動産エージェント向けのB2Bプラットフォームであり、1,450以上のプロジェクトに関するデータ分析やAIを活用したプレゼンテーション作成機能を提供しています。
今回の提携により、同社のプラットフォームを利用する3万以上の不動産エージェントが、USDTを活用した取引をより円滑に行えるようになると報じられています。
テザー社のCEO、パオロ・アルドイノ氏は公式発表の中で次のように述べています。
UAEはテクノロジーに対して先進的な姿勢を示し、MENA地域におけるデジタル資産の普及を牽引しており、革新的な発展を遂げる理想的な拠点となっています。私たちは、この国の未来志向で繁栄するデジタル経済のビジョンに貢献できることを光栄に思います。
Reelly Techとの協力を通じて、不動産取引の効率化、持続可能な成長の促進、そして地域における革新の新たな基準を確立することを目指してまいります。
UAE不動産市場で仮想通貨決済が拡大
この提携の背景には、UAEの活況な不動産市場があると考えられています。ドバイでの不動産取引額が、2024年に前年比27.5%増の2,830億AED(約11.7兆円)に達していることが報告されており、海外投資家からの注目も集まっています。
特にUAEでは仮想通貨を活用した決済手段の拡大が進んでおり、テザー社は2024年8月にテザー社が「UAEディルハム(AED)に連動した新しいステーブルコインの開発計画」を発表するなど、UAE市場での影響力を強めています。
Reelly Tech社のCEOであるヴィタリー・リジャック氏は次のように述べています。
UAEの不動産市場はダイナミックな成長を遂げており、世界中から多額の資本が流入しています。
私たちは、国際的な不動産投資を安全で効率的かつ簡単なものにすることを目指しています。そのために、USDTを活用した不動産取引の新たな可能性を切り開くツールの開発を計画しています。
両社は今後、不動産業界向けの教育プログラムを通じてUSDTの普及を図るとともに、新しい業界標準を確立するデジタル不動産エコシステムの基盤を築いていくとしています。
最近では、テザー社が「AIを活用したアプリケーションを構築するためのソフトウェア開発キット(SDK)」を展開予定であることも報じられており、今後の動向に大きな注目が集まっています。
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Souce:Tether公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Tether公式サイトから引用