コインベース、ビットコイン担保のUSDCローン提供開始
Coinbaseで暗号資産担保ローン提供開始
大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、ビットコイン(BTC)を担保に「USDC」を借り入れられる暗号資産担保ローンを提供開始したと、同社公式Xアカウントにて1月16日発表した。
このサービスは、「イーサリアム(Ethereum)」のレイヤー2ブロックチェーン「ベース(Base)」上で構築された、オンチェーンレンディングプロトコル「モルフォ(Morpho)」を通して提供されているとのこと。そのためコインベースは「モルフォ」にアクセスするためのインターフェイスの役割を担っている。
サービス利用者は保有するビットコインを担保に、その量に応じて最大10万USDCまでの借り入れが可能だ。担保に預けられたビットコインは、自動的にラップドビットコイン「cbBTC(Coinbase Wrapped BTC)」に変換され、「モルフォ」のスマートコントラクトへオンチェーンで転送されるという。その後「モルフォ」が「USDC」ローンを払い出し、数秒以内にコインベースアカウントに「USDC」が反映されるとのこと。
このサービスの金利は変動するとのことで、貸付市場における需要と供給に応じて「モルフォ」が自動計算するという。また最低支払額や支払期限が設けられていないため、利用者はローンの返済スケジュールを調整でき、一部または全額返済を選べるとのこと。
なお、ローンの未払い額が提供した担保の市場価値の86%に達した場合は、ローンの返済とペナルティ料金をカバーするために、担保として預けたビットコインが清算されるという。
さらにこの暗号資産担保ローンでは、今後ビットコイン以外の暗号資産も担保対象に加わる予定とされている。また現在はアプリのみで提供されているが、ブラウザ版にも今後展開されるようだ。なおこのサービスはニューヨークを除く米国在住の認証済み顧客が対象とのことだ。
「cbBTC」は、コインベースが保有するビットコインに1:1で裏付けられた暗号資産で、イーサリアム、ベース、ソラナ(Solana)の各ネットワーク上で利用可能だ。
具体的には、BTCがコインベースアカウントからこれらのネットワークに送信されると、自動的に1:1で「cbBTC」に変換される。同様に、コインベースアカウントで「cbBTC」を受け取ると、自動的に1:1でBTCに変換される。
ちなみにコインベースは、2021年11月より提供開始したビットコインを担保に現金を貸出すサービス「コインベースボロー(Coinbase Borrow)」を2023年に終了している。サービス利用者は、コインベースの口座に保有するビットコインの価値の40%と、同程度の現金を最大100万ドル借り入れることができた。
Bitcoin-backed loans are here.
— Coinbase (@coinbase) January 16, 2025
Borrow USDC against bitcoin, without selling it. Rolling out to US users (ex. NY) starting now. More collateral assets and regions to come. Powered by @MorphoLabs and built on @Base.
The future of finance is onchain.
Learn more:… pic.twitter.com/PoLdWLz6aV
参考:コインベース
画像:iStock/Aleksei_Derin
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参照元:ニュース – あたらしい経済