DCGとジェネシスの元CEO、SECの告発受け3850万ドル支払い和解
DCGとジェネシスの元CEOが証券詐欺和解金としてSECに3850万ドル支払う
デジタルカレンシーグループ(Digital Currency Group:DCG)と、同社子会社で現在は解散しているジェネシス・グローバル・キャピタル(Genesis Global Capital)の元CEOが、米国証券取引委員会(SEC)との証券詐欺容疑で和解するため、民事制裁金をSECに総額で3,850万ドル(約3,517万円)支払うことに合意した。SECが1月17日に発表した。SECはDCGと元CEOに対し、ジェネシスの財務状況について投資家を誤解させたと指摘したという。DCGは3,800万ドル、モロ氏は50万ドルをSECへ支払うことになる。
規制当局の調査によれば、DCGとジェネシスのソイチョロ・モロ(Soichoro Moro)CEOは、2022年半ばに発生したDCGの最大の借り手の1社であるスリー・アロー・キャピタル(Three Arrow Capital:3AC)のデフォルト(債務不履行)の影響を軽視していたとのこと。
これについてモロ氏は、Twitter(現X)上でジェネシスの財務状況を健全であると表現し、虚偽または誤解を招くような発言をしたという。また他の幹部もこれらの投稿の一部をリツイートしていたこともSECより指摘されている。
DCGもモロ氏も、SECの調査結果について認めも否定もしていない。
モロ氏の弁護士は声明で、同氏はこの問題を終結できたことに満足していると述べている。
「モロ氏は、市場が極端に不安定な時期にジェネシスを導く手助けをし、DCGとジェネシスのチームと協力しながら、同社に関する真実かつ正確な最新情報を提供しようと努めていました」と、同氏の弁護士であるマーカス・アスナー(Marcus Asner)氏は声明で述べた。
「ジェネシスはすべての撤退要請に応じ、モロ氏が2022年8月にジェネシスを去った後も、数か月にわたってその対応を継続した」
DCGの広報担当者は声明で、問題解決したことを喜んでいると述べた。この問題は、ジェネシス子会社の元幹部によるソーシャルメディアへの投稿に限定されていた。
「DCGは常に最高水準の誠実さをもって事業を遂行することに努めており、ジェネシスに関連する当社の行動は、その姿勢と一致していたと確信しています」と広報担当者は述べた。
※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Digital Currency Group, former Genesis CEO to pay $38.5 million over SEC charges
(Reporting by Chris Prentice; Editing by Louise Heavens and Diane Craft)
参考:SEC
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters
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参照元:ニュース – あたらしい経済