米司法省、仮想通貨ミキサー運営者をマネロン等で起訴|北朝鮮関連組織が使用か
米司法省、仮想通貨ミキサー運営者を起訴
米司法省は2025年1月10日にプレスリリースを通じて、ジョージア州北部地区の連邦大陪審が仮想通貨ミキサーを運営し、マネーロンダリングなどに関与したとしてロシア国籍の3人を起訴しました。
米司法省の発表によると、起訴された3人はBlender.ioとSinbad.ioという2つの仮想通貨ミキサーを運営していました。ミキサーの運営による、マネーロンダリングと無許可の送金事業運営などの疑いで起訴されています。
Blender.ioとSinbad.ioは、利用者が料金を支払うことで仮想通貨の出所を隠すことが可能な仕組みを提供していました。Blender.ioは2018年から2022年にわたって運営され、人気のインターネット掲示板において「記録なしポリシー」を採用し、痕跡が残らないと宣伝されていました。
Blender.ioが閉鎖されてから数カ月後に開始されたSinbad.ioも、ビットコイン(BTC)の隠蔽サービスを提供していましたが、2023年に法執行機関の措置により閉鎖されています。
ジョージア州北部地区の連邦検事は、今回の起訴にあたって「Blender.ioとSinbad.ioは、世界中の犯罪者がランサムウェアや仮想通貨窃盗、その他の犯罪の被害者から盗んだ資金を洗浄するために使用していたと考えられています」とコメントしました。
また、FBI捜査官は「昨年、私たちは国際的なパートナーの支援を得て、Sinbad.ioの解体に成功しました」とコメントし、捜査が国際的なものであったことを明らかにしています。
仮想通貨ミキサーは、仮想通貨取引履歴を難読化するために用いられるツールで、犯罪などに使用されているとして、長年にわたり世界各国の当局から問題視されています。
北朝鮮関連組織が使用していた疑い
米司法省の発表によると、Blender.ioとSinbad.ioの両者は北朝鮮関連の組織が使用していました。
OFAC(米財務省外国資産管理室)は、北朝鮮が盗んだ仮想通貨をロンダリングするために、Blender.ioを使用しているとして、2022年5月に制裁を科しました。
同様に、北朝鮮の支援を受けたハッキング組織が使用していたとして、2023年11月にSinbad.ioに対して制裁を科しています。
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Souce: 米司法省発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用