ビットコインでアフガン戦争の機密文書を永久記録「Project Spartacus」始動
アフガン戦争の機密文書をOrdinalsで刻印
WikiLeaks(ウィキリークス)が公開したアフガニスタン戦争に関連する76,911件の機密文書をビットコイン(BTC)のブロックチェーン上に記録する「Project Spartacus」と呼ばれるプロジェクトが2024年12月12日に開始されることが明らかになりました。
Project Spartacus(プロジェクト・スパルタクス)は、ビットコインのブロックチェーンに情報を書き込むことができる「Ordinals」と呼ばれる技術を用いて、WikiLeaksが公開したアフガニスタン戦争に関連する76,911件の機密文書をビットコインのブロックチェーン上に刻印するプロジェクトです。
このプロジェクトは資金集めを目的としたものではなく、情報改ざんが極めて困難なブロックチェーンの特性を利用して歴史を記録するためのものであり、Ordinals関連のリソースを提供している「OrdinalsBot」と協力してプロジェクトが進められています。
プロジェクト・スパルタクスでは、米国の軍事記録や政府内のやり取りを記録した何万件もの機密情報がビットコイン上に刻まれると報告されており、民間人犠牲者や尋問方法などの米軍機密情報をビットコインのブロックチェーン上に永久保存すると伝えられています。
"OrdinalsBot was tapped because of its reputation as being the 'most robust infrastructure group in Bitcoin."
– @GabrielShipton via @theblock_Proud to bring the Afghan War Logs to Bitcoin! https://t.co/IQwlw1fZPN
— OrdinalsBot (@ordinalsbot) December 5, 2024
「OrdinalsBotが選ばれたのは、ビットコインにおける最も堅牢なインフラグループとしての評価があるためです」
– The Block:Gabriel Shipton氏よりアフガニスタン戦争の記録をビットコインに刻めることを誇りに思います!
ビットコインの特性を活かした重要な活用事例
従来の方法では、ウェブサイト上などで情報を公開してもサイトの閉鎖や攻撃などでそれらの情報にアクセスできなくなるリスクがありましたが、ビットコインのブロックチェーン上に刻印すれば永久にアクセスできる形で情報を保存できるため、戦争記録などの保存に適していると考えられています。
ブロックチェーンに刻まれたデータは世界中のノードによって分散された形で記録されるため、何らかの圧力で情報が抹消されることを防いで、永久に情報を残すことができると期待されています。
Project Spartacusの取り組みは、ビットコインの特性を活かした非常に重要な活用事例の1つとして注目されており、「国家レベルの攻撃に耐えて情報発信を続けられる」という点はビットコインの強みの1つであると評価されています。
なお、Project Spartacusの記録は2024年12月12日から「OrdinalsBot」を通じて可能になるとのことで、その後はOrdinalsのマーケットプレイスである「Trio」で公開される予定だと報告されています。
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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用