カルダノ、Changハードフォーク第2弾で何が変わる?EMURGOが5つの重要ポイントを解説

アップグレード第2弾で多数の機能強化を予定

カルダノ(Cardano/ADA)の創設メンバーであるEMURGOは2024年10月29日に、Cardanoブロックチェーンの重要アップグレードとなるChangハードフォーク第2弾で導入される5つの重要な変化について説明を行いました。

Changハードフォークは、カルダノ開発段階の最終フェーズにあたる「ヴォルテール時代」への突入を示す2段階の重要アップグレードであり、第1段階は日本時間2024年9月2日に完了しています。

アップグレード第1段では「ジェネシスキーの削除」や「暫定憲法委員会への投票権付与」などといった複数の変更が行われましたが、アップグレード第2段ではさらに多くの機能強化が予定されていると報告されています。

CardanoブロックチェーンのChangハードフォーク第2弾で期待できることとしては以下の5点が挙げられています。

コミュニティの声を反映させる「DRep投票」の導入

委任代表者(DRep)投票の導入でコミュニティの声を反映できるようにし、カルダノの分散型ガバナンスモデルを強化する。

DRepは分散型ガバナンスでコミュニティ主導の意思決定を実現するための3つの主要管理機関(憲法委員会・委任代表者・ステークプールオペレーター)の1つ。

DRepはカルダノコミュニティが提出した提案やガバナンス行動に対する投票権を持ち、ADA保有者の意見をカルダノネットワークに反映させる重要な存在となる(一般のADA保有者はDRepに投票権を委任できる)。

各DRepの投票力は「委任されたADA数量」に応じて変化するため、影響力を高めるためにはADA保有者と積極的に交流して支持を集めることが重要となる。

現在はDRepとして登録するための受付が開始されている。オンチェーンでDRep証明書を取得するためには一時預託金「500 ADA」が必要。DRep登録希望者は「Gov Tools」で登録を行うことが可能。

インフラ提供者に発言権を付与する「SPO投票」

SPO(ステークプールオペレーター)投票の導入でインフラ提供者に発言権を付与する。

ステークプールオペレーター(SPO)とは、カルダノのブロック生成や取引承認などで重要な役割を果たすステークプール運営者のこと。ADA保有者はステークプールに委任することでステーキング報酬を獲得することができる。

SPOはカルダノの分散型ガバナンスを支える主要なガバナンス機関の1つとして機能し、カルダノネットワークのインフラを支えるコミュニティを代表することになる。

Changハードフォーク第2弾が完了すると、SPOは委任されたADAを投票権として活用して、コミュニティが提案するガバナンスアクションの承認・却下に関与できるようになる。

完全分散型ガバナンスへの道「ガバナンスアクション」

ガバナンスアクションは、カルダノの分散型ガバナンスモデルにおける重要な要素であり、カルダノコミュニティの誰もが提案を作成できるようになる。

Changハードフォーク第2弾が実装されると、ADA保有者はガバナンスアクションを作成してコミュニティ主導のイノベーションを促進できるようになる。

ADAを保有するカルダノコミュニティメンバーはADAを預けることによって誰でも提案を行うことが可能で、預けたADAは投票結果に関わらず投票終了後に返金される。

コミュニティから提出された提案は、カルダノコミュニティの意思に沿っているかを確認するためにDRepとSPOによる投票プロセスを経てから承認・却下が決定される。

カルダノの未来に資金提供「トレジャリーからの引き出し」

承認されたガバナンスアクションを実現するために「トレジャリー(ADA貯蔵庫)からの引き出しシステム」が導入される。

ガバナンスアクションを効果的に実行していくためには予算が必要となるため「投票で承認されたガバナンスアクションにカルダノの資金を貯めたADA貯蔵庫から資金を直接割り当てる仕組み」が導入される。

このシステムによって、カルダノコミュニティのメンバーはCardanoネットワークの長期的な成長を促進するために、カルダノの資金を活用できるようになる。

より幅広い視点をもたらす「憲法委員会の拡大」

カルダノの分散型ガバナンスを支える主要機関の1つである「憲法委員会」のメンバーを拡大して、より幅広い視点からの意見を取り入れられるようにする。

現在のカルダノでは、7人のメンバーで構成される「暫定憲法委員会」が設置されているが、Changハードフォーク第2弾が完了すると、憲法委員会を拡大できるようになり、カルダノコミュニティ全体からより多くの代表者が参加するようになる。

このアップグレードによって憲法委員会に新たなメンバーが加わるため、カルダノに関する重要決定を行う際により幅広い視点からの意見が反映されるようになる。

なお、憲法委員会の拡大では、個々のメンバーだけでなく、Cardanoエコシステム内の他グループの代表者も、憲法委員会のメンバーになる機会を持つ可能性がある。

カルダノでは分散型ガバナンスの本格導入に向けた準備が着々と進められており、今年9月には「憲法委員会ポータル」がメインネットで一般公開、最近リリースされた「Yoroi Mobile 5.0」ではガバナンス機能も導入されています。

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Souce:EMURGO公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:Freepikのライセンス許諾により使用

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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