マイクロソフトがビットコイン投資?株主からの提案と取締役会からの意見
マイクロソフト株主が「BTC投資の検討」を提案
Microsoft(マイクロソフト)が2024年12月上旬に予定している年次株主総会の議決項目の1つに「ビットコイン(BTC)への投資評価」が含まれていることが明らかになりました。
これはマイクロソフトの株主である「全米公共政策研究センター」によって提案されたもので、今後はマイクロソフトの株主が12月10日の会議で『バランスシートにビットコインを追加すべきかどうか』について投票を行うことになると報告されています。
全米公共政策研究センターは「ビットコイン投資を続けているマイクロストラテジーの株価がマイクロソフトの株価を313%上回っていること」や「現物ETFなどによって機関投資家や企業のビットコイン採用が一般的になりつつあること」などを指摘しています。
同センターは「BTCは価格変動が激しいためBTCを保有しすぎて株主価値を危険に晒すべきではないが、BTCを完全に無視して株主価値をリスクにさらすべきでもない」と説明していて、「最低でも企業は資産の1%でもビットコインで保有することの利点を評価すべき」と述べています。
取締役会は「反対票を投じること」を推奨
今回のニュースは「マイクロソフトがバランスシートにビットコインを追加する可能性がある」として注目を集めていますが、マイクロソフトの取締役会はビットコイン投資評価の提案に対して反対票を投じることを推奨しています。
マイクロソフトのグローバル財務・投資サービスチームは既にビットコインを含む幅広い投資可能な資産を評価しているとのことで、将来の意思決定に役立てるために仮想通貨に関連するトレンドと動向も監視し続けていると報告されています。
取締役会の推奨事項
取締役会は、以下の理由により、この提案に反対票を推奨します。
反対声明
この提案では、取締役会に対し評価を求めていますが、これは不要です。なぜなら、Microsoftの経営陣は既にこのトピックを慎重に検討しているからです。Microsoftのグローバル財務および投資サービスチームは、Microsoftの継続的な事業運営を資金提供するため、幅広い投資可能な資産を評価しています。これには多様化やインフレ対策、そして金利上昇による大幅な経済損失のリスクを軽減するための資産が含まれます。
過去の評価では、ビットコインやその他の暗号資産も選択肢として検討されており、Microsoftは仮想通貨に関連するトレンドや発展を引き続き監視し、今後の意思決定に役立てています。
提案自体が述べているように、企業の財務用途においては、流動性や運転資金を確保するために、安定し予測可能な投資が必要であることから、暗号資産への投資を評価する際にはボラティリティが重要な要素となります。
Microsoftは、株主の長期的な利益のために企業の財務を管理し多様化するための強力で適切なプロセスを整えており、この提案された公的な評価は不要です。
マイクロソフトの取締役会は「既にビットコインを含む仮想通貨への投資を評価している」と説明した上で今回の提案を”不要”としているため、マイクロソフトがBTC投資を再評価して実際にビットコイン投資を開始する可能性は低いと考えられます。
しかし、仮にマイクロソフトがバランスシートにビットコインを組み込んだ場合には、大量のビットコインが購入されることになり、他の大手企業がそれに続く可能性もあるため、今回の提案に関する最終決定には注目が集まっています。
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Souce:SEC公開書類
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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