米最高裁、審理却下で「44億ドルのBTC」売却可能に|トランプ再選なら備蓄も

米国政府保有のビットコインが売却可能に

米国最高裁は2024年10月7日に公式WEBサイト上で、シルクロード事件で押収された44億ドル(約6,500億円)相当のビットコイン(BTC)に関する訴訟の審理却下を発表しました。

シルクロード事件とは、ダークウェブで違法薬物などを売買できる閉鎖されたWEBサイト「シルクロード」に関連する一連の事件です。決済にビットコインを採用していたことから、米国政府はサイトの摘発に伴い大量のビットコインを保有しています。

今回、焦点となった訴訟ではバトル・ボーン・インベストメント社が、押収された44億ドル相当のビットコインの権利を購入したと主張しています。10月7日の米国最高裁の審理却下リストに今回の訴訟が含まれていたことから、米国最高裁は審理を却下したことが判明しました。

すでに下級裁判所では2022年・2023年と続けて、バトル・ボーン・インベストメント社の主張を否定しました。

今回の米国最高裁の判断によって、米国政府が保有している44億ドル相当のビットコインの差し止めは解除され、売却が可能になります。

直近では2024年6月から7月にかけて、ドイツ政府がビットコインを売却した事例が見られます。海賊サイト関連の事件から押収した約30億ドル(約4,400億円)相当のビットコインを数週間かけて売りに出しました。

米国政府は、ここ数ヶ月でシルクロードに関連するビットコインを送金させる動向を見せています。2024年7月に、約20億ドル(約2,900億円)相当のビットコインを送金し、市場では売却への警戒が強まりました。

トランプ氏再選なら備蓄の可能性も

米国政府は、世界で最もビットコインを保有しています。オンチェーンデータを分析するArkhamのデータを参考にすると、保有量は約20万枚で約120億ドル(約1兆8,000億円)に相当しており、これまで大部分を売却していません。

2024年7月には、共和党大統領候補のドナルド・トランプ氏が再選した場合に、ビットコインを戦略的に備蓄する計画を明らかにしました。また、現在米国政府が保有するビットコインを100%全て保持する意向も明らかにしています。

一方で、民主党大統領候補のカマラ・ハリス氏については、保有するビットコインに対する方針は明らかになっていません。

また、米国政府も今回売却可能となったビットコインの処分について明らかにしていません。米国政府が保有する大量のビットコインの動向に注目が集まっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=148.71円)

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Souce:米国最高裁判所(SCOTUS)公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:Freepikのライセンス許諾により使用

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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