異例の横ばい状態が続くビットコイン市場、停滞の理由と大口投資家の動き:PlanB氏

横ばい状態が続く仮想通貨市場に対する見解

ビットコイン(BTC)の価格予想で知られる著名アナリストのPlanB氏は2024年10月3日に公開したYouTube動画の中で「仮想通貨業界の大口投資家(クジラ)たちは2024年11月5日の米大統領選挙の結果を待っている可能性がある」との考えを語りました。

PlanB氏は、Stock-to-Flow(S2F)と呼ばれる価格予測モデルを用いたビットコイン価格予想で知られる著名アナリストであり、Xのフォロワー数は記事執筆時点で199万人を超えています。

仮想通貨市場では2024年3月頃から約8ヶ月間にわたって横ばいの状態が続いていますが、PlanB氏は今回の動画で現在の値動きに対する自身の考えを語っています。

強気相場で異例の横ばい状態

ビットコインの市場サイクル(画像:PlanB氏のYouTube動画から)ビットコインの市場サイクル(画像:PlanB氏のYouTube動画から)

PlanBは自身が普段から使用している価格予測モデルに基づいて「現在のビットコインは強気相場にある」と述べていますが、その一方で「今回のビットコインの強気相場は非常に奇妙である」との考えも語っています。

同氏は「ビットコインでは8ヶ月間にわたって横ばいの状態が続いているが、過去にこのようなことはなかった」と述べており、2011年・2013年・2017年・2020年・2021年の強気相場では価格が上昇したが今回は横ばいの状態が続いていると指摘しています。

価格低迷が続く状態に対しては市場操作を疑う意見もありますが、PlanB氏は市場操作を信じていないとのことで「市場操作があったとしても8ヶ月間も横ばいの状態が続くのはありえない。何か別の要因が働いているはずだ」と語っています。

現物ETFの影響で”早すぎる価格上昇”が起きた可能性

ビットコインで長期的に横ばい状態が続いている理由としては複数の可能性が挙げられており、その1つとしては「現物ETFの影響で半減期前に早すぎる価格上昇が発生した可能性がある」との見解が語られています。

PlanB氏は「ビットコインが半減期前に過去最高値を更新するのは前例がないが、今回は半減期前に73,000ドルまで価格が上昇した」と説明していて、通常の蓄積フェーズは安定して価格が上昇するため、これほど急速に価格が上昇するのは珍しいと語っています。

このような半減期前の価格上昇が長期的な調整の要因の1つかもしれないと語る同氏は「もしもBTC価格が徐々に63,000ドルまで上昇していれば、感じ方は全く異なっていたはずだ」と述べており、「ETFによる急上昇と8ヶ月間の横ばい状態は奇妙な感じがするが、結果的には同じ価格に達したことになる」と語っています。

移動平均線が上昇している限り大丈夫

ビットコインの200週移動平均線チャート(画像:PlanB氏のYouTube動画から)ビットコインの200週移動平均線チャート(画像:PlanB氏のYouTube動画から)

次に公開された画像は移動平均線のチャート画像で、この画像の移動平均線の色は「次の半減期までの月数」を示しているとも説明されています。

同氏は「現在の移動平均線は40,000ドルで、ビットコインは8ヶ月間にわたる横ばい期間中も200週移動平均線を超えていた」と説明していて、「移動平均線が上昇し続けている限りビットコインは大丈夫で、次の上昇のトリガーを見つけるはずだ」と語っています。

なお、ビットコイン価格上昇の引き金となった要因としては「早すぎる上昇につながった現物ETF、半減期、金融緩和、マイクロストラテジーのBTC購入、イーロン・マスクがBTCに好意的になったこと」などが挙げられています。

横ばいが続く理由は米大統領選挙?

ビットコインで長期的に横ばい状態が続いているもう1つの理由としては「大口投資家(クジラ)が2024年11月5日の米大統領選挙の結果を待っている可能性があること」が挙げられています。

PlanB氏は「11月の米大統領選挙で民主党が勝利した場合には、ビットコインにとって悪いニュースになる可能性があるため、クジラたちは米大統領選の結果を待っている可能性があり、これが8ヶ月間にわたる横ばい状態の原因になっているかもしれない」との見解を示しています。

同氏は「米大統領選挙の結果を待つのは理にかなっている」とも語っていて、「2〜3週間ほど待てば結果が明らかになるのに、なぜリスクを冒す必要があるのか」と指摘しています。

ビットコイン市場で横ばいの状態が続いている理由としては複数の要因が挙げられていますが、PlanB氏は米大統領選挙の結果を待っている大口投資家が多いという点が横ばいが続いている理由である可能性は高いとの考えを示しています。

2024年11月に控える米大統領選に注目

米大統領選の結果が仮想通貨価格に与える影響については専門家の間でも意見が分かれていて「トランプ氏が勝てば上昇し、ハリス氏が勝てば下落する」という意見が出ている一方で「どちらが勝ってもBTCは過去最高値を更新する」という意見も出ています。

しかし、基本的には「トランプ氏が勝利した場合の方が仮想通貨には良い影響が出る」と考えられていて、仮想通貨業界からもトランプ氏を支持する意見が数多く出ています。

いずれにせよ、米大統領選挙の結果は仮想通貨価格に与える影響が非常に大きいと考えられるため、現在は2024年11月5日に行われる米大統領選挙の結果に注目が集まっています。

PlanB氏が今回語った内容は以下のYouTube動画で確認することができます。

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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:Freepikのライセンス許諾により使用

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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