米大統領選挙でビットコインは上がるのは?トランプかハリスか?
アメリカ大統領選挙について、ポリマーケット(Polymarket)での人気は、カマラ・ハリス氏がドナルド・トランプ氏を上回っています。しかしスタンダードチャータード銀行のアナリストは、どちらが勝ってもビットコイン(BTC)が年内に過去最高値を更新すると予測しています。
接戦を演じる二人の米大統領候補
ハリス氏とトランプ氏の討論会から数日後、ポリマーケットのオッズ(賭け率)はハリス氏がやや優勢になっています。ポリマーケットとは、政治やスポーツの結果に対して、ブロックチェーンを通じて賭けができる分散型予測市場です。
現在ポリマーケットのオッズは、ハリス氏の50%に対してトランプ氏が49%と、僅差での接戦が続いています。一方で伝統的な世論調査でも、ハリス氏が一歩リードする状況に変わりありません。
大統領選挙まで残りほぼ50日ですが、ポリマーケットでは2月以来トランプ氏が大きくリードしていました。ただしアメリカ国民は、ポリマーケットへの参加を禁じられています。アメリカの有権者も、VPNサービスを使ってアクセスしている可能性がありますが、実際に賭けを行っているのは、大半がアメリカの有権者登録をしていない人々でしょう。
ポリマーケットでの予測を分析すると、ハリス氏は2つの激戦州で先行しており、合計25人の選挙人票を獲得できる可能性があります。しかしハリス氏はバイデン大統領の撤退にともない、7月から選挙戦に参入したばかりであり、合計46人の選挙人が割り当てられたアリゾナとジョージア、ペンシルベニアという3つの激戦州は、トランプ氏の手中にあります。
最後に笑うのはビットコイン
多くのアナリストはトランプ氏の2期目が始まれば、ビットコインと暗号資産(仮想通貨)市場全体が好転すると見ています。しかしスタンダードチャータード銀行のデジタル資産調査部門のトップ、ジェフ・ケンドリック(Geoff Kendrick)氏は別な意見です。
彼はデクリプト(Decrypt)の取材に対し「まず誰が大統領になっても、銀行のデジタル資産保有に関する厳格な規定であるSAB121(SECによる仮想通貨保全義務の基準)の廃止のように、規制緩和の進展は2025年も継続するだろう。ただしハリス氏の場合、その進捗が遅れることが考えられる」と述べています。
さらにケンドリック氏は、依然選挙結果は仮想通貨市場に関わっているものの、バイデン大統領の撤退によりその影響は縮小したと見ています。スタンダードチャータード銀行では、どちらの候補が勝っても年内にビットコインが史上最高値を更新し、トランプ大統領の場合125,000ドル(約1,764万円)、ハリス大統領の場合75,000ドル(約1,058万円)と予測しています。
ケンドリック氏は今後の展開について「ハリス氏が勝利すれば、当初は価格が下がるだろう」と明確な意見を述べました。その上で「市場が規制の進展が続くことを確信し、その他のプラス材料が揃うことにより、ビットコインの買いが広がって価格も上昇するだろう」とまとめています。
参考
・Bitcoin Will Hit New High Price If Trump or Harris Wins, Says Analyst—But Bettors Favor Kamala
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