ソラナ基盤の予測市場「BET」登場｜先物取引所Driftがローンチ

2024年8月19日、ソラナ上に新たな動きが見られました。大手先物取引プラットフォーム、Drift（ドリフト）が予測市場「BET」を立ち上げました。この動きは、分散型予測市場への需要増加を背景に行われました。

BETの特徴は、その多様な資産対応です。USDTやSOL、wBTCなど、30種類の仮想通貨が使えます。これは、ライバルのポリマーケットがUSDCのみ対応なのと比べ、かなり幅広いです。ユーザーにとっては選択肢が広がったといえます。

Driftの共同創設者、Cindy Leow氏はBETについて興味深い見解を示しました。Leow氏によれば、永久先物取引と予測市場は、結果に金銭的結びつきを持たせる点で共通しているそうです。この考え方は、従来の金融商品と新しい予測市場の関連性を示唆しています。

ただ、予測市場の信頼性には疑問の声もあります。大口取引の影響で市場が歪む可能性が指摘されています。これは、予測市場が必ずしも実際の状況を正確に反映していない可能性を示唆しています。

それでも、予測市場への関心は高まっています。今年に入り、ビットコイン半減期後の価格予想や米大統領選の結果予測などが注目を集めました。Dune Analyticsによると、ポリマーケットの7月のベット額は2億6,000万ドルを超え、6月の1億1,100万ドルから倍増しています。この急激な成長は、予測市場への関心の高まりを如実に示しています。

BETはソラナの主要ウォレット、Phantom（ファントム）に対応しています。さらに、jitoSOLなどのLST資産を使えば、ステーキング報酬を得ながらポジションを持てる機能も備えています。これらの機能は、ユーザーにとって魅力的な要素となっているようです。

Driftはこうした機能で、ユーザー基盤拡大を狙っています。同社の総預け入れ額は約550億円に達し、ソラナエコシステム内で重要な位置を占めています。この数字は、Driftが既にソラナネットワーク上で無視できない存在となっていることを示しています。

予測市場は、将来の出来事に賭けることで集合知を引き出す試みです。ただ、その正確性には議論の余地があります。大口取引の影響や、予測者の偏りなど、さまざまな要因が結果に影響を与える可能性があるからです。

BETの今後の展開に、業界は注目しています。仮想通貨市場の進化と共に、こうした新しい取引の場がどう発展するか。その行方を見守る価値は十分にあるでしょう。予測市場が本当に「群衆の知恵」を反映できるのか、それとも単なる投機の場に終わってしまうのか。BETの今後の動向が、この問いへの一つの答えを示してくれるかもしれません。

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