【2024年】NFTファッションとは?特徴や作り方、買い方、ブランド事例まで紹介!
- NFTファッションに興味がある方
- NFTファッションが何なのかよく分からない方
- 将来性のあるNFT分野へ投資したい方
NFTというと、主にアート作品を取引するための技術、というイメージがありますが、このNFTを活かして新たに興りつつある分野がNFTファッションです。
NFTファッションとは、靴やハットなどの様々なファッションアイテムの3DデータをNFT化したものを差し、OpenSeaなどのNFTマーケットプレイスで取引されています。
現時点では、NFTファッションのアイテムの大半は鑑賞を目的としており、着用することは基本的にしませんが、既にAR技術で仮想的に試着する技術も開発中です。
当記事では、従来のファッションの定義を大きく変えうるNFTファッションとは何か、また具体的にどうやって作成、取引するかなどについて詳細に解説します。
NFTファッションとは
NFTファッションとは、NFTによって固有化されたデジタルデータのファッションアイテムであり、物理媒体の衣服やアクセサリーとは異なります。大きな特徴として、NFTファッションは(現時点では)着ることを前提にしていない場合が多く、もっぱら収集や鑑賞の対象としての位置づけです。
一番ポピュラーなNFTファッションに、NFTスニーカーが挙げられます。これは履くためのものではなく、スニーカーのデジタルデータを鑑賞対象として保有します。
ファッションなのに着用を前提にしない、というと変に聞こえますが、現在は3Dアバターを使ってデジタルデータの服を試着する試みもあります。
また、下記で解説しますが、実験的な取り組みとして、スマホのAR(拡張現実)技術を使ってデジタルアイテムを着用できる事例もあるなど、可能性を秘める分野です。
NFTファッションの特徴・メリット
NFTファッションは極めて新しい分野なので、まだ世間に十分に浸透していないようです。
- NFTによって希少性が生まれる
- デジタルコレクションを構築できる
- 投資対象としての価値
ですが、NFTの特質を活かして、上記のような特徴やメリットが生まれることで、ファッション業界を拡張する可能性を秘めています。
NFTなので希少性が生まれる
NFTはデジタルデータに固有性を与える技術なので、限定で発売されたNFTファッションのアイテムには希少価値が生まれます。
希少性の高いNFTアイテムを保有することで、特別な価値のあるものを持つことに対して、満足感や喜びを得ることが可能です。
また、限定NFTアイテムには、ファンやコレクターとのエンゲージメントを促進する効果があり、限定アイテムを入手したいファン同士の交流にもつながります。
この他、希少性の高いアイテムを所有することで、ブランドの価値や認知度を向上させることも見込めるでしょう。
デジタルコレクションを構築できる
NFTのコレクションを構築することは、所有者の価値観や趣味を追求することにつながり、所有者に豊かな経験をもたらします。
また、NFTファッションのアイテムには、様々なデザインのスニーカーやアイテムが含まれるため、所有者にはその芸術性を楽しむ精神的な余裕も生まれるでしょう。
様々なクリエイターが作ったNFTアイテムを収集することは、単に個人的な嗜好だけでなく、それらを作ったクリエイターを応援することにもなります。
保有者が増えるほどにNFTファッションが世間に浸透するため、それがファッション業界に新たな風を吹き込むことにもなるのです。
投資対象としての価値
NFTを収集する主な理由として、希少性の高いNFTアイテムの需要が高まり、市場価値が上がる可能性が挙げられます。
所有するアイテムの価値が上昇すると、それを転売した際に差額の利益を得られるため、NFTファッションを投資対象として捉えることも可能です。転売というと印象が悪いかもしれませんが、転売によってその作品のクリエイターの知名度が様々な人々に拡散されていくという側面もあります。
NFTによって固有性が保障され、保有しているNFTアイテムに資産としての価値がつくことで、収集という行為そのものに価値が生まれるのです。
NFTファッションの作り方|販売方法まで解説
NFTファッションは買うだけでなく、自分で作成することも可能です。作成したアイテムを以下の手順でNFT化して販売可能です。
- デジタルファッションを作成
- NFTマーケットプレイスでNFT化
作成する際に必要なツールは様々で、生地やフィット感、シルエットに至るまで正確に再現できるツールもあります。
1.デジタルファッションを作成
NFTファッションはデジタルの3Dモデルなので、基本的には3Dモデリングが出来るソフトウェアであれば作成することが出来ます。
3Dモデリングツールといえば有料のBlenderが有名ですが、中には無料で使えるツールもあり、デジタルファッションの制作を試してみたい方にはおすすめです。
例えば、z-motionというツールは無料で利用が可能で、様々な種類の服の3Dモデルがアセットとして利用可能なので、比較的簡単に作成ができます。また、Style3Dというツールも同じく無料で利用可能で、3Dモデルの衣服のデザインに特化しており、商用レベルの3Dコンテンツが作成できます。
これらのソフトは対応言語が英語のみですが、3Dモデルの細かな部分まで調整が可能なので、プロのデザイナーにも有効なツールです。
2.NFTマーケットプレイスでNFT化
3Dモデリングソフトで衣服の3Dモデルを作成したら、後は通常のNFTをミントする際と同じ要領で、NFTマーケットプレイスに出品します。
OpenSeaやMagic Edenを始め、ほとんどのNFTマーケットプレイスでは3Dデータをアップロードすることが可能ですが、出品の際には基本的にガス代が発生します。
販売方式は、OpenSeaの場合だと固定価格もしくはオークション形式のどちらかから選び、販売期間と価格の両方を設定すると販売が可能です。
NFTの作成や売り方、具体的なツールや手段は以下の記事で解説していますので、ご興味のある方はご覧ください。
NFTファッションの買い方
NFTファッションを買う方法は、基本的には一般的なNFTアイテムを購入する手段と同じで、基本的には以下のような流れで行います。
- 国内の暗号資産取引所で口座開設
- 取引所で暗号資産を購入
- ウォレットを作成
- 暗号資産をウォレットに送金
- ウォレットをNFTマーケットプレイスに接続
- 好みのNFTファッションを購入
ビットフライヤーやGMOコインなど、国内には数多くの暗号資産取引所があり、いずれかの取引所で口座を開設して、ETHなどの暗号資産を購入します。
口座をNFTマーケットプレイスに接続するために、次にMetaMaskなどのウォレットを作成します。その際に発行されるリカバリーフレーズを厳重に保管してください。
取引所で購入した暗号資産をウォレットに送金して、OpenSeaなどのNFTマーケットプレイスで取引されているNFTアイテムを購入します。
気に入ったNFTを表示すると、例えばOpenSeaでは上記の画像のような画面が表示されます。
画像では、NFTの価格が0.0475ETHになっており、この価格で問題なければ「Buy now」をクリックし、提示価格よりも安く買うのであれば「Make offer」をクリックします。
Make offerを選択すると、出品者に購入希望額を伝えることが可能で、オファーが通れば表示価格よりも安くNFTを買うことが可能です。
NFTファッションの事例6選
実際、NFTファッションにはどんな事例があるのか、ジャンル自体が新しいため知名度が低く、中々分かりづらいでしょう。
以下では、国内外で知名度を獲得しつつあるNFTファッションのブランドを挙げつつ、その特徴や様々な可能性について言及します。
日本ブランド編
国内でも、複数のファッションブランドがNFTファッションに参入したり、もしくはNFTに特化した新しいブランドが立ち上がっています。
- アンリアレイジ( ANREALAGE)
- アンブッシュ(AMBUSH)
- 1Block
下記では、これら国内のNFTファッションブランドについて理解しましょう。
アンリアレイジ: ANREALAGE
アンリアレイジ(ANREALAGE)は、2003年に設立された日本のファッションブランドで、森永邦彦氏がデザイナーを務めるブランドです。
同ブランドは早期からデジタルファッションに参入しており、メタバースのファッションショーや、アニメ「竜とそばかすの姫」とのコラボを行っています。
最近ではメタバースのDecentralandでコレクション展示をしたり、CoincheckでもオリジナルのNFTを販売しており、これらはDecentralandのアバターで着用が可能です。
アンブッシュ(AMBUSH)
AMBUSHは2008年創業のファッションブランドで、これまでにNIKEやLevi’s、スターバックスなどの有名ブランドとコラボしています。
2023年に、同ブランドはデジタルアートギャラリーBright Momentsが日本で開催したイベントを記念して、NFTに紐づけられたTシャツを制作しました。TシャツにはNFCチップが埋め込まれており、スマートフォンをチップにかざすとNFTとの紐づけが可能になるという仕組みです。
現在では、CoincheckでNFTコレクション「POW! “Reboot”」を発売しており、このNFTを所有していると様々な特典が付与されます。
1Block
1Blockは、2021年からNFTファッションに参入している先駆的な存在で、これまでに発売したデジタルスニーカー「AIR SMOKE 1」は5ETH(約140万円)で落札されました。
現在では、3,333体から成るNFTのアバターコレクション「MetaSamurai」を公開しており、過去にはルパン三世のアバターも制作しています。
過去には山田孝之氏がMetaSamuraiのアバターをプロフィール画像に使用しており、「服=着るもの」というファッションの定義を更新しています。
海外ブランド編
これまで、国内のNFTファッションブランドを挙げてきましたが、主に海外を中心にNFTファッションの取り組みが進んでいます。
- RTFKT
- Adidas(アディダス)
- GUCCI(グッチ)
中には、上記のような先駆的ブランドや有名ブランドがNFTファッションに参入しており、NFTの新たな可能性を探求中です。
RTFKT
RTFKT(アーティファクト)は、デジタルファッションとNFTを組み合わせた製品展開を行うNFTファッションブランドで、2020年に創業しました。
初期には主にNFTスニーカーを発表していましたが、現在ではアクセサリーやトイアイテムなどの様々なラインナップを公開しています。
同ブランドはNFTファッションの中では最も歴史が長く、これまでに村上隆やレクサス、Nikeなどとコラボしており、2021年にはNikeに買収されています。
Adidas(アディダス)
アディダスは、2021年にNFTコレクション「Into the Metaverse」を発表しており、ファッションで現実とバーチャルの融合を試みています。
同コレクションのデジタルの衣服は、メタバースのThe Sandboxで着用することが可能で、全く同じデザインの物理媒体の衣服を購入することも可能です。
コレクションには、パーカーやニット帽、トラックスーツなどの様々なアイテムが揃っており、バーチャルとリアルをつなぐ新たなファッションの可能性を提示しています。
GUCCI(グッチ)
ハイブランドのGUCCIもNFTファッションに参入しており、これまでに複数のコレクションをNFTとして発表しています。
2022年に発表された「Gucci Vault LAND」は、The Sandbox内のLAND上で発表されたコレクションで、メタバースで利用可能なアイテムとして期間限定で発売されました。
また、同年にはトイカンパニーのSUPERPLASTICとコラボしたコレクション「SUPER GUCCI」を発表しており、10作品のデジタルフィギュアを発表しています。
こうしたNFTファッションの可能性は下記記事でも解説していますので、興味のある方はご覧になってみてください。
NFTファッションに関するよくある質問
NFTファッションはまだ新規性が高いため、特徴や具体的な取引方法などを知らない方も多いでしょう。
- NFTファッションはどこで取引できる?
- NFTファッションとこれまでのデジタルファッションとの違いは?
- NFT専門のファッションデザイナーを教えて
以下では、上記のような質問に応えつつ、NFTファッションが持つ可能性について考察します。
NFTファッションはどこで取引できる?
NFTファッションは、基本的にNFTマーケットプレイスならどこでも取引可能ですが、専らOpenSeaを中心に取引されています。
OpenSeaは最も知名度が高いNFTマーケットプレイスで、上記で述べたGUCCIやRTFKTのアイテムもここで販売されています。
他にも、Rarible、SuperRareなどの様々なプラットフォームがあり、これらのNFTマーケットプレイスではアイテムの購入、販売、オークションが可能です。
こうしたプラットフォームは日々進化しており、新たなプラットフォームやマーケットプレイスが登場する可能性もあります。随時、最新情報を確認しましょう。
NFTファッションとこれまでのデジタルファッションとの違いは?
NFTファッションは、NFT技術を用いてコンテンツの固有性を確立するため、そのNFTアイテムを所有することが可能です。
単純なデジタル媒体としてのみの3Dモデルの衣服には、基本的に所有という概念が付随しませんが、NFTが紐づくことによって所有という概念が生まれます。
また、NFTによって資産価値が生まれることで、そのアイテム自体の価値がより明確になり、物理媒体の衣服と同じように扱うことが可能です。
この他、無限にコピーが可能なデジタル媒体を、NFTを用いて限定アイテムにすることで、希少価値が生まれ、ユーザーへの希求力がアップします。
NFT専門のファッションデザイナーを教えて
最近では、デジタルファッションに特化したデザイナーやスタジオが新しく登場しており、国内外で取り組みが進んでいます。
例えば、The Fabricantというスタジオでは、靴やパーカー、ジャンプスーツなどの3DモデルをNFT化して販売しています。
これらのアイテムは現時点ではまだ試着することを目的にしていませんが、スマホARでユーザーに重ねて立体表示するなどの技術が開発されています。
現在は、まだ鑑賞することを目的としているNFTファッションですが、ゆくゆくはVRやAR技術などが進化して、これらのアイテムを着用することが可能になるでしょう。
NFTファッションのまとめ
NFTファッションは、NFTの新しいジャンルとして世間に認知されつつあり、ファッション業界に新たな風をもたらす可能性があります。
現在は、主にOpenSeaなどのNFTマーケットプレイスで、靴やハットなどの3Dモデルが取引や鑑賞を目的として流通しています。
着ないファッションアイテム、というと不自然に感じるかもしれませんが、それをファッションの新しい定義として捉えることも可能でしょう。
今後は、メタバースやAR技術の進化により、鑑賞目的だったNFTファッションが、着用できる新しいデジタルファッションとして定着するかもしれません。
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