Wasabi WalletとPhoenix Walletが米ユーザーブロックへ、規制上の懸念からか
Samourai Wallet起訴受けてか
セルフカストディウォレット「ワサビ・ウォレット(Wasabi Wallet)」を提供するzkSNACKsが、米国ユーザーによる同ウォレット及び同社製品の使用をブロックしたと4月27日発表した。
これにより米国市民および米国居住者は、zkSNACKsのWebサイトへのアクセス、「ワサビ・ウォレット」およびAPIやRPCインターフェースを含む関連製品やサービスのダウンロード及び使用が禁止されることになった。
発表によれば、今回の対応は、米当局による最近の発表を受けてのものだという。zkSNACKsは「(同発表を受けて)米国ユーザーのサービス利用を厳しく禁止している」と強調した。
同社の言う米当局の発表が何を指すかは曖昧だが、考えられる理由の一つとして4月24日に米司法省(DOJ)のウェブサイトにて発表されたサムライ・ウォレット(Samourai Wallet)の創設者2名への起訴が挙げられるだろう。
両名は2015年頃から2024年2月まで「暗号資産ミキシングサービス」であるサムライ・ウォレットの開発、マーケティング、運営などに関与した容疑で起訴されている。米当局は、ミキシングがマネーロンダリング取引を促進していると主張している。
またビットコインウォレットのAcinqの「フェニックス・ウォレット(Phoenix Wallet)」も5月3日に米国のアプリストアから撤退することを発表している。
同社はXにて、ウォレットから資産を移動させ、空にするよう、米国ユーザーに呼び掛けている。
On May 3rd, 2024, @PhoenixWallet will be removed from US app stores.
— Phoenix Wallet (@PhoenixWallet) April 26, 2024
Users from the US should empty their wallet:
– Settings > Close channels (Android)
– Settings > Drain wallet (iOS)
We highly recommend *not force-closing* channels, as on-chain fees could be significant.
関連ニュース
- Samourai Walletの創設者らがマネーロンダリングの容疑などで逮捕
- トルネードキャッシュ創設者、マネーロンダリング等共謀の刑事起訴への棄却申し立て
- 米財務省がトルネードキャッシュ創設者らを起訴、米司法省は逮捕へ、マネロンなど共謀の罪で
- コインベース、米財務省のTornado Cash制裁訴訟を支援
- 米財務省、暗号資産ミキシング企業を制裁へ。資金洗浄額は合計約9,444億円か
参考:zkSNACKs
images:iStocks/yucelyilmaz
参照元:ニュース – あたらしい経済