FET・OCEAN・AGIXをASIトークンに集約「人工超知能アライアンス」設立へ
分散型AI集団「人工超知能アライアンス」結成
人工知能(AI)関連の暗号資産・ブロックチェーンプロジェクトである「Fetch.ai、Ocean Protocol、SingularityNET」は2024年3月27日に、各プロジェクトと連携して「Artificial Superintelligence Alliance(人工超知能アライアンス)」と呼ばれる分散型AI集団を立ち上げることを発表しました。
Artificial Superintelligence Alliance (人工超知能アライアンス)は、大手テック企業が管理する既存のAIプロジェクトに代わる”分散型のAI集団”となることを目指しているとのことで、汎用的な知能を持つ人工知能(AGI)をオープン・民主的・分散型の方法で展開する方針が語られています。
新設されるアライアンスでは「Fetch.ai」のHumayun Sheikh氏が会長を務める予定で、「SingularityNET」のBen Goertzel氏がCEOを務め、「Ocean Protocol」のTrent McConaghy氏とBruce Pon氏がアライアンスのガバナンスを担当すると伝えられています。
今後はアライアンスの共通ウェブサイトが公開される予定となっていますが、連携する各財団は今後も独立した法人として残ることになるとのことで、既存のリーダー・チーム・コミュニティ・トークントレジャリーも変更されず、各プロジェクトで進行中のイニシアチブは計画どおりに継続されると説明されています。
$FET・$OCEAN・$AGIXを「$ASIトークン」に統合
「Fetch.ai」「Ocean Protocol」「SingularityNET」は、それぞれが独自の仮想通貨を発行しているAI関連のブロックチェーンプロジェクトですが、今回の発表では各プロジェクトが発行する「$FET、$OCEAN、$AGIX」が「$ASI」というトークンに統合されることも報告されています。
公式発表によると、$FET・$OCEAN・$AGIXの合計価値は2024年3月26日時点で76億ドル(約1兆1,250億円)にのぼるとのことで、「仮想通貨業界の有名なAI関連プロジェクトが集結した大規模な分散型AI集団が立ち上がる」として注目が集まっています。
統合された$ASIトークンは「共通のインセンティブで個々を調整するための接着剤、機械経済のネイティブ通貨」として機能する予定で、「$ASIトークンはデータアクセストークンとしてパブリックネットワークを保護し、従来の銀行取引や支払いレールを必要とせずに計算のロックを解除するために使用される」と説明されています。
なお、$ASIトークンの総供給量は「約26億3,000万 ASI」で、開始価格は2.82ドル(約426円)とされています。
既存トークン保有者が行うべき対応
各プロジェクトが発行する「$FET、$OCEAN、$AGIX」のトークン保有者が行うべき対応については以下のように報告されています。
$FET・$OCEAN・$AGIXを取引所で保有している場合は、そのトークンが自動的に「$ASIトークン」としてラベル付けされるため、保有者自身は何もする必要がない。
$FET・$OCEAN・$AGIXをオフライン・ハードウェアウォレットで保有している場合は「各トークンを$ASIトークンに交換できるトークンスワップメカニズム」を使用できる。この機能は無期限に利用可能で、交換レートも固定されているため、急いで交換する必要はない。交換レートは以下の通り。
トークン | 交換レート |
$FET | 1 FET=1 ASI |
$OCEAN | 1 OCEAN=0.433226 ASI |
$AGIX | 1 AGIX=0.433350 ASI |
最終決定は各コミュニティのガバナンス投票で
なお、最終決定は各コミュニティのガバナンス投票で「過半数以上の承認」が得られた場合に下されるとのことで、ガバナンス投票は2024年4月2日から開始されると報告されています。
今回の連携に関する詳細情報は、以下にリンクを記載している各プロジェクトの公式発表ページで確認することができます。
・Fetch.ai発表
・Ocean Protocol発表
・SingularityNET発表
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