ビットコインの本質は「政治革命」Coinbase元CTO バラジ・スリニバサン氏
BTCの目的・社会的意義について詳しく説明
米大手暗号資産取引所コインベースの元最高技術責任者(CTO)であるバラジ・スリニバサン氏は2024年3月2日に『ビットコインは大金を保管・送受金できるイノベーションであると捉えることができるが、その本質は政治革命である』と語りました。
合意に基づく政治を復活させる
同氏は今回の長文投稿で「ビットコインの目的と社会的意義」について詳しく説明しており、BTCは「無意味な戦争」と「過剰な紙幣発行」の両方を阻止できると説明しています。
また、同氏は『ビットコインは”合意に基づく政治”を復活させる』とも説明、ビットコイン保有者が「究極の国際連合・究極の政府」として機能する世界を語っています。
これからはBTCの時代?
BTCが作り出す新しい世界
バラジ・スリニバサン氏は『ビットコインは数世紀にわたる権力の集中化を逆転させる』と述べており、ビットコインは「国際主義左派の平等主義的なグローバル政府」と「資本主義右派の限定的な地方政府」を融合させると説明しています。
従来の「ルールに基づく秩序」は新たに誕生した「インターネットを通じた参加型秩序」には敵わないと語る同氏は、「すでに何千万人ものアメリカ人と中国人がビットコインを保有することによって、民主党と共産党の両方に反対票を投じている」とも説明しています。
仮想通貨の世界では既に世界中の人々がインターネット上で強力し合いながら新たな取り組みを進めていますが、スリニバサン氏はこれについて『アメリカと中国は無意味な戦争を準備しているかもしれないが、ネットワーク上におけるこの2つの大国は平和だ』と表現しています。
ビットコインは救命ボート
愚かな国家には大きな打撃
バラジ・スリニバサン氏は今回の投稿で「ビットコインはエルサルバドルやブータンなどの国家で採用され始めている」とも説明しています。
ビットコインの早期採用は「政治的なIQテスト」だと語る同氏は「小規模な賢い政府はそれを達成できるが、大規模で愚かな国家はそれを実現できずに大きな打撃を受ける」と述べており、一部の国はBTCに対する攻撃を開始し、差し押さえなどの試みが始まる可能性があるとも語っています。
同氏はビットコインによる政治革命が今後本格的な戦いに発展することを示唆していますが、「正しいことを行なっているのであれば何も恐れる必要はない」とも説明しており、本格的な戦いが始まった後には誰もが「ビットコインには目的がある」ということを誰もが知ることになるだろうと語っています。
ロバート・キヨサキ氏も指摘
バラジ・スリニバサン氏の投稿全文の日本語訳
THE PURPOSE OF BITCOIN
The purpose of Bitcoin is to shatter the welfare/warfare state and return power to the people.
Yes, you can understand it as technological innovation — as a better way to hold and send large amounts of money — but at its core it is political revolution.… https://t.co/RFWTFWTmLz pic.twitter.com/q7IB0qHm1M
— Balaji (@balajis) March 2, 2024
ビットコインの目的
ビットコインの目的は、福祉/戦争国家を粉砕し、権力を人々に取り戻すことである。
ビットコインは大金を保管したり送金できる技術革新であるとも捉えることができるが、その核心には「政治革命」がある。
戦争マシーンのプーチン氏と、マネープリンターであるパウエル氏の両方を止める。秘密警察と警察への資金援助を求めるNGOへの資金援助は打ち切られる。スキルを持つ移民を惹きつける場所には報酬を与え、財産権を守れない場所には罰を与える。
ビットコインは共産主義の富の収奪とケインズ主義の紙幣発行の両方を破壊し、20世紀の中央集権的国家ビジネスモデルを壊すことでこれら全てを実現する。なぜならビットコインは押収できないお金であり、操作できない金融政策だからだ。
つまり、ビットコインは究極のゼロベース予算だと考えて欲しい。これは中央集権的な国家がお金を費やす全てのものをゼロにする。それは戦争を終わらせ、獣を飢えさせる。そしてそれは、自由な人々が「どのような集団を形成し、どのような公共財をクラウドファンディングで調達し、社会として何を自発的に行いたいか」をゼロから決定することを可能にする。
一言で言えば「合意による政治」を復活させるのだ。同意が得られていないことはやらない。
なぜなら、ビットコインは数世紀にわたる権力の集中化を逆転させるからだ。ビットコインは「国際主義左派の平等主義的なグローバル政府」と「資本主義右派の限定的な地方政府」を融合させる。
これは、それぞれの中央集権的な地方国家の主権を分散化されたグローバルネットワークに移行させることで実現される。ビットコイン保有者集団は「究極の債券取締人、究極の国際連合、究極の政府」として機能する。
衰退していくDCの「ルールに基づく秩序」は、成長する「インターネットを通じた参加型秩序」の正当性には敵わない。すでに何千万人ものアメリカ人と中国人が、ウォレットでビットコインを保有することによって、民主党と共産党の両方に反対票を投じている。
両国は無意味な戦争を準備しているかもしれないが、ネットワーク上におけるこの2つの大国は平和だ。ビットコイン社会のアメリカ人は中国国家を信頼しないかもしれないし、ビットコイン社会の中国人もアメリカ国家を信頼しないかもしれないが、どちらもビットコインのネットワークを信頼するほどには自国国家を信頼していない。
もちろん信頼できる国家は何も恐れることはない。もしもあなたが一般的に正当性がある行動をおこなっているのであれば、資本逃避を恐れる必要はない。
そして既に、ブケレ大統領が率いるエルサルバドルやブータンなど、ビットコインを早期に採用する国家が現れ始めている。早期参入は「政治的なIQテスト」の役割を果たす。小規模な賢い政府はそれをやり遂げることができるが、大規模で愚かな国家はそうもいかない。
そのため、大規模で間抜けな国家は最も大きな打撃を受けることになる。そして彼らは反撃するだろう。
『ソーシャルメディアは重要ではない』と発言していたのが『重要すぎる』と非難するようになったのと同じように、『ビットコインに有用性はあるのか』と疑問視していたのが『国民の手に委ねるには強力すぎる』と非難するようになるだろう。
そして差し押さえの試みが始まる。
明確な国家権力の行使は、左派と右派のリバタリアンを新保守主義者と新自由主義者に統一し、政治のコンパスを破壊して再構築するだろう。
おそらくその動きはこのサイクルの後に始まる。そして、それは2016年から2024年までを古き良き時代のように見せる戦いになるだろう。
しかし少なくとも「ビットコインには目的がある」ということを誰もが知ることになるでしょう。
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