マイニングのフェニックスグループがIPOで550億円規模の資金調達

UAE(アラブ首長国連邦)の首都アブダビに拠点を置く、大手ビットコイン(BTC)マイニング事業者のフェニックスグループ(Phoenix Group)は、先日IPO(Initial Public Offering:新規公開株)が完了したことを発表しました。

大成功を収めたIPOの詳細

フェニックスグループは2023年11月21日、18日に完了したIPO関する声明で、アブダビ証券取引所(ADX)の管轄下で実施されたIPOが予想をはるかに上回る結果となり、予約申し込みが募集の33倍を超えたことを明らかにしました。

特に個人投資家の参加が際立っており、申し込みは予想の180倍にまで膨れ上がりました。一方でプロの投資家による申し込みも、予想の22倍に上っています。

今回のIPOは11月16日から18日にかけて実施され、資金調達の目標を約3億7,000万ドル(約54億9,000万円)に相当する13億ディルハム(UAE通貨)に設定し、およそ9億700万株を提供しました。これはフェニックスグループの株式総数の17.64%にあたります。新規株式はPHXのティッカー(商標)で、12月4日から取引が開始される予定です。

好調な業績が続くフェニックスグループ

フェニックスグループの運営は、暗号資産(仮想通貨)業界のさまざまな部門に及んでいます。アメリカ、カナダ、ヨーロッパ、中東などを含めて世界中の多様な市場に参入し、仮想通貨のホスティングサービスやビットコインのマイニングを中心に事業展開しています。

さらには個人投資家向けのビジネスも手掛けており、マイニングサービスやハードウェアウォレットの販売と、アブダビの規制下でM2という仮想通貨投資プラットフォームの運営などを行っています。

資金調達の成功を受けてフェニックスグループは、IPOの事業発起書の中で、2023年の事業収益が2億2,900万ドル(約339億6,000万円)となり、1~9月期の粗利益(売上総利益)が7,600万ドル(約112億7,000万円)に達したことを公表しました。

同社にとっては2022年も実り多い年であり、粗利益が1億7,100万ドル(約253億6,000万円)、粗利益率は22.6%を申告しています。

参考
Phoenix Group's IPO Sees Unprecedented 180x Oversubscription from Retail Investors, Signifying Strong Market Confidence

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