ユニスワップDAOがEkuboProtocolに300万UNI出資か、温度感チェックで賛成多数の可決
ユニスワップDAOがEkuboProtocolに300万UNI出資となるか
「ユニスワップDAO(Uniswap DAO)」で「エクボプロトコル(EkuboProtocol)」に300万UNIを出資する提案についての温度感チェックが実施され、10月28日に賛成多数で可決した。
「ユニスワップDAO」は、大手分散型金融(DeFi)プロトコルのユニスワップ(Uniswap)の分散型自立組織(DAO)。
また「エクボプロトコル」は、イーサリアム(Ethereum)レイヤー2の「スタークネット(StarkNet)」の上の自動マーケットメーカー(AMM)。ユニスワップの元リードエンジニアであるムーディ・セイラム(Moody Salem)氏が創設者である。
なお「エクボプロトコル」は、ユニスワップが次のバージョンのプロトコル「ユニスワップv4(Uniswap v4)」で公開する予定の「シングルトン(singleton)」などの新機能を既に搭載しているAMMである。
今回温度感チェックが行われた提案は、今後「エクボプロトコル」が発行予定のガバナンストークンのうち20%を引き換えに、ユニスワップのトレジャリーから約18億円(約1,200万ドル)に相当する300万UNIを請求するトレジャリースワップを要求するものだ。また「ユニスワップv4」のライセンスを更新し、「エクボプロトコル」に無制限利用を許可するといった内容も含まれている。
「エクボプロトコル」が構築されている「スタークネット」は、ユニスワップのプロトコルを記述しているSolidity(ソリディティ)言語ではなく、独自のスマートコントラクト開発言語のCairo(カイロ)言語が用いられている。これによりユニスワップのフォーク(スタークネットへのプロトコル移行)には追加の開発コストがかかるため、ユニスワップ側にもメリットがあるとも考えられている。
しかし300万UNIといったトレジャリーへの請求額が高額であることや、「エクボプロトコル」発行のガバナンストークンの価値に対する不信感、ライセンスの利用許諾に対して大きな批判が集まり、投票開始後は反対票が多数投じられた。
しかし、それにもかかわらず最終的に賛成多数で可決することになり、現在コミュニティでは賛否両論を集めている。
ユニスワップの開発を主導しているユニスワップラボ(Uniswap Labs)は18日、同社が提供する「ユニスワップのプロトコルへアクセスするためのフロントエンド」の利用料を特定の通貨同士のスワップに課す変更を行った。これにより大きな収益を上げていることが分かっており、この変更についても賛否両論がある。
ちなみに文中にある「シングルトン(singleton)」とは、ユニスワップにおいて、これまで流動性プールを作成する毎にスマートコントラクトを作成していた仕組みとは異なり、1つのスマートコントラクトで全ての流動性プールを管理できる機能。この機能によりプールの作成にかかる費用を抑えることが可能だ。
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参照元:ニュース – あたらしい経済