KDDIがアスターと協業開始、「αU」の「Astar zkEVM」対応検討へ

KDDIの「αU」がアスターの「Astar zkEVM」への対応検討へ

KDDIが、ステイクテクノロジーズ(Stake Technologies)およびスターテイルラボ(Startale Labs)とのWeb3領域における協業に向けた協議開始を10月24日発表した。

ステイクテクノロジーズは、日本発のレイヤー1ブロックチェーン「アスターネットワーク(Astar Network)」とイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2となる「Astar zkEVM Powered by Polygon」の開発を主導する企業。またスターテイルラボは、アスター財団(Astar Foundation)やWeb3財団(Web3 Foundation)、その他のプロジェクトや大企業との協業を通して、マルチチェーン対応のアプリケーションやインフラを開発するweb3テック企業。共にシンガポール法人。なおスターテイルラボのCEOはアスターネットワークファウンダーの渡辺創太氏が務めている。

発表によると今回締結した合意書のもと進められる協議は全4項目。「新たな顧客体験を創出するNFTおよびWeb3コンテンツの共同検討」、「KDDI提供の『αU market』および『αU wallet』における「Astar zkEVM」対応の検討」、「『αU wallet』対応サービスの新規創出および拡充に向けた共同検討」、「トークン技術などを活用した新規事業の共同検討」とのことだ。

KDDIは今年3月にメタバースおよびweb3に関するサービス「αU(アルファユー)」を始動。同サービスでは、メタバースでエンタメ体験や友人との会話を楽しめる「αU metaverse」、360度自由視点の高精細な音楽ライブを楽しめる「αU live」、NFTとなるデジタルアート作品などの購入ができる「αU market」、暗号資産(仮想通貨)およびNFTを管理できる「αU wallet」、そして実店舗と連動したバーチャル店舗でショッピングができる「αU place」を提供していくとしていた。

なお「αU wallet」および「αU market」は当初、ポリゴン(Polygon)ブロックチェーンにのみ対応していたが、9月ハッシュパレット提供のブロックチェーンネットワーク「パレットチェーン(Palette Chain)」に対応開始。そして同月にはゲーム特化ブロックチェーン「Oasys(オアシス)」にも対応を開始した。

これにより、「αU market」における両チェーン上のNFTの提供と、「αU wallet」における両チェーン上のNFTの管理や暗号資産(仮想通貨)「パレットトークン (PLT)」および「オアシス(OAS)」の送金・入金が可能になっている。

またステイクテクノロジーズは今年9月、ポリゴンラボ(Polygon Labs)と協業を開始し、「Astar zkEVM」の提供予定を発表していた。なお昨日10月23日に同ネットワークのテストネット「zKatana」がローンチしている。

「Astar zkEVM」は、ゼロ知識証明(zero-knowledge proof:zkp)を活用した「Polygon CDK(ポリゴン・チェーン開発キット)」によって開発されるブロックチェーン。「Astar zkEVM」は、アスターネットワークのエコシステムが提供してきた相互運用性に加え、zkp活用により高度な処理能力・拡張性(スケーラビリティ)・安全性・UXを実現できると発表されている。ブロックチェーン最大規模のユーザー数を有するイーサリアムの拡張機能であるレイヤー2技術を実装し、EVM(イーサリアムバーチャルマシン)環境と同等のEVM等価性を保持しているとのこと。

なお「Astar zkEVM」のGas代(ネットワーク手数料)については、テストネットにおいてはイーサ(ETH)が用いられる。

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デザイン:一本寿和
images:iStocks/Aleksei_Derin,-dalebor

参照元:ニュース – あたらしい経済

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