イタリアの高級腕時計ブランドであるPanerai（パネライ）が、2023年10月3日から、購入したすべての時計にNFT技術によるデジタルパスポートを付属させることがわかりました。

デジタルパスポートは、個々の時計に関する詳細情報を記録しており、購入時に、顧客に発行されます。

パネライは、1860年にイタリアのフィレンツェで創業した老舗ブランドであり、当初イタリア海軍専用のマリンクロノメーターとダイバーズウォッチを製造していました。特徴的な大型のクッション型ケースと回転ベゼルの夜光インサートで知られている同ブランドは、約5,000ドル（約740,000円）から100,000ドル（約15,000,000円）以上の価格帯で、高級時計の定番となっています。

時計の取引時に、証明書として機能するNFT

パネライのデジタルパスポートには、当該時計に関する包括的なデータが含まれており、証明書の役割を果たします。

このNFTの発行のために、パネライは、Web3ソリューション・プロバイダーのArianee（アリアネ）とパートナーシップ締結をしました。このパートナーシップは、デジタルパスポートをその後の所有者に譲渡することができるため、時計の正当性を確認する信頼性の高い方法を提供することで、流通市場での取引の信頼性を高めることを目的としています。さらに、デジタルパスポートは技術的な詳細や製品の寿命に至るまでの過程を記録しているため、偽造品に関する懸念に対処することができます。

NFTが作成されると、その出所や所有者の履歴を含む重要な情報がブロックチェーン上に記録されます。このブロックチェーンの構造により、各NFTの独自性が確保され、その出自を明確に追跡できるため、信頼性の高い真正性を提供することができます。これらの情報は安全で改ざんが不可能な分散型台帳に保存されるため、アイテムの真正性を確認するための信頼できるツールとなります。

また、この新技術は来週上海で開催されるWatches and Wonders（ウォッチーズ・アンド・ワンダーズ）フェアで披露される予定です。

Panerai 公式サイト：https://www.panerai.com/ie/en/about-panerai/news-and-events/nft-experience.html
Panerai X（旧Twitter）：https://twitter.com/PaneraiOfficial

ブロックチェーン技術を活用し、偽造を抑制する

世界の偽造時計の産業は、推定4,000億ドル（約60兆円）を超える規模であり、大きな問題となっています。その上で、今回のパネライのこの革新的な動きは、特に真正性への懸念に対処する上で、NFT技術の現実世界での応用の可能性を例証するものです。このようにブロックチェーンのアプローチを採用することで、パネライはテクノロジーを活用して偽造を抑制し、高級時計市場における信頼性と透明性を担保していくと考えられます。

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参考：https://nftnewstoday.com/2023/09/13/panerai-launches-nft-digital-passports-for-watch-authenticity/

参照元：NFT Media