バイナンスラボ、zkWASM提供の「Delphinus Lab」に出資

バイナンスラボが「Delphinus Lab」へ投資

バイナンスラボ(Binance Labs)が、「zkWASM」提供のデルフィナスラボ(Delphinus Lab)に投資したことを8月21日に発表した。なお大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)のベンチャーキャピタルおよびインキュベーション部門だ。

またデルフィナスラボ提供の「zkWASM」は、ウェブアセンブリ(WASM/WebAssembly)がサポートする環境にゼロ知識証明(zero-knowledge proof:zkp)を活用したアプリケーションを展開するための仮想マシン。「zkWASM」を利用することで、開発者は多くのプログラミング言語でzkpを活用したアプリケーションを構築可能になる。

なおWASMとはグーグル(Google)、モジラ(Mozilla)、マイクロソフト(Microsoft)、アップル(Apple)らが共同開発した仮想マシンだ。C言語やJAVA、Rustなどの広く利用されている多くの言語をサポート可能な実行環境であり、ディズニープラス(Disney+)やアマゾンプライムビデオ(Amazon Prime Video)、グーグルアース(Google Earth)など多くのサービスの開発に利用されている。

バイナンスによると、デルフィナスラボへ投資された資金は「zkWASM」ベースのロールアッププラットフォーム「zkWASM Hub」の継続的な開発に使用されるという。「zkWASM Hub」は、WASM ベースのweb3アプリケーションを簡単に展開および管理できるようにするためのプラットフォームである。具体的には、自動証明生成およびバッチ処理サービスを提供するという。なおロールアップとは、元となるブロックチェーンのセキュリティなどを活用しながら、ガス代(ネットワーク手数料)やネットワークの混雑解消を図るスケーリング技術のことである。

バイナンスの共同創業者でバイナンスラボの責任者であるイ・へ(Yi He)氏は「デルフィナスラボのzkWASM実装は、Web2開発者の新たな波をWeb3環境に迎え入れることになります。私たちは、デルフィナスラボがzkWASMの物語をリードし、開発者とエンドユーザーの間でWeb3アプリケーションの普及を可能にするのを目撃することを楽しみにしています」と述べた。

バイナンスラボは過去複数にわたり様々な企業への戦略的投資を行っている。つい先日8月10日にはDeFi(分散型金融)プロトコルのカーブファイナンス(Curve Finance)が発行するCRV(Curve DAO Token)に約7.2億円(500万ドル)投資したことを発表している。

関連ニュース

参考:バイナンスブログ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Abscent84

参照元:ニュース – あたらしい経済

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です