リスク回避の切り札はビットコイン、著名な実業家がアメリカの経済危機に警告

米国の著名な投資家・実業家であり、ベストセラー「金持ち父さん貧乏父さん」の著者でもあるロバート・キヨサキ(Robert Kiyosaki)氏の最新ツイッター投稿が注目されています。彼の分析によると、米国経済はすでに破綻を迎えており、その危機を回避するためにはビットコイン(BTC)に投資すべきだということです。

瀕死の状態にある米国経済

キヨサキ氏は投資家に対して、米国経済が悪化の一途をたどり、債務上限問題にも先が見えない現状では、自己資産を守るために代替資産へ投資することが最善策だとして、ビットコインの重要性を改めて強調しています。

キヨサキ氏は米国経済の現状がかなり深刻と見ており、特に膨張する国家の債務に危機感を抱いています。現在債務上限を31.4兆ドル(約4,390兆円)から引き上げることが議論されていますが、氏はこれを茶番劇だとして切り捨てています。

実際米国の金融情勢は危険な状態にあり、250兆ドルを超える社会保障費のような未積立負債を考えると、すでに破綻していると言えるかもしれません。

そこでキヨサキ氏は、数千兆ドルに達する金融市場のデリバティブ資産に注目。危機的状況を回避する手段として、有形資産である金や銀、さらにデジタル・ゴールドとも呼ばれるビットコインへの投資を提案しています。

彼は昔からのビットコイン擁護者であり、その価値を長年にわたり強調してきました。2020年に新型コロナウイルスのパンデミックが始まると、米国政府は景気刺激策として、数兆ドルの紙幣を増刷しましたが、キヨサキ氏はこの政策が裏付けを欠いており、インフレのリスクを高めるとして警鐘を鳴らしていました。

彼がこれらの紙幣を「フェイク・マネー」と呼び、その影響に危機感を表していたこともよく知られています。そして2020年だけで6兆ドル以上の紙幣がバラまかれたことを受けて、キヨサキ氏は2025年までには、ビットコイン価格が50万ドル(約7,000万円)に達すると予測しています。

「買い」のサインと矛盾する下降トレンド

キヨサキ氏が力説する「買い」のサインに反して、ビットコインは上向き傾向を示すどころか、継続的な下降トレンドを見せています。直近の24時間で、ビットコイン価格は1%下落し、7日間では3.1%ほど下がっています。

この記事が書かれた時点(日本時間5月26日午前0時)で、ビットコイン価格は26,412ドル(約369万5,000円)でした。しかし取引総額は短期的な下降圧力を示しながら、過去7日間で急増しており、5月18日の153億ドル(約2兆1,400億円)から176億ドル(約2兆4,600億円)にまで増加しました。

それに加えて直近1週間での時価総額は、5,280億ドル(約73兆8,700億円)から5,110億ドル(約71兆4,900億円)へと4%近くの減少を記録しています。

参考
The Best Decision Is To ‘Buy Bitcoin (BTC),’ Robert Kiyosaki Urges

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