英財務省、NFT発行計画を一時停止
2023-03-29
NFT立ち上げ計画を中止
英国財務省によるNFT発行計画が進行されていなかったことが、同省大臣のアンドリュー・グリフィス(Andrew Griffith)氏によって明かされた。3月27日に英国議会のウェブサイトにて同氏が財務省への質問に答える形で分かったことだ。
ウェブサイトでは、保守党議員のハリエット・ボールドウィン(Harriett Baldwin)氏が3月9日に提出した「王立造幣局がNFTを発行することが、同省の方針であることに変わりはないか」という問いに対し、グリフィス大臣は「英国財務省との協議の結果、英国王立造幣局は現時点ではNFT発行を進めていないが、この提案については継続的に検討する」と3月27日に回答している。
英国政府の暗号資産への取り組み
英財務省によるNFTの立ち上げ計画は、当時の財務大臣で現首相のリシ・スナック(Rishi Sunak)氏が提案したもので、王立造幣局が2022年4月に発表していた。当時財務省は、NFTを2023年夏までに発行する予定だと発表。NFTの発行は「英国における暗号資産に対する私たちの決意を示す前向きなアプローチ」だと説明していた。
またこの発表では、ステーブルコインの規制計画についても言及されていた。規制体制実現のために法案を導入し、決済手段として導入する予定だと表明していた。
スナック首相は元ゴールドマン・サックスのアナリストで、2015年に政界入り。2020年2月に財務大臣に就任。昨年10月に首相に就任した。
グリフィス大臣は昨年10月、スナック首相の指名で英国財務省の中堅大臣ポストであるシティ大臣(City Minister)に再任している。
関連ニュース
- 英国政府、全ての暗号資産を規制する権限保有へ
- 英国、新たな暗号資産規制で強固な基準を設定へ
- ロンドン市など英国5団体、デジタル通貨アライアンス結成
- 英国法的機関、暗号資産には法律に基づく新たな権利が必要と指摘
- 英国財務省「暗号資産の世界的ハブに」、ステーブルコイン受入や法整備、NFT制作
参考:英国議会
デザイン:一本寿和
images:iStocks/8213erika
参照元:NFT – あたらしい経済