Pixel Heroesコレクションとは?
Pixel Heroesは、日本発のジェネラティブプロジェクトとしては最古参の部類に入ります。その運営主体であるPixelHeroesDAOから、ヒーローに対する悪役「Pixel Heroes Villains」がいよいよリリースされます。
今回はPixel Heroes Villainsを紹介すると共に、PixelHeroesDAOの歴史を振り返ります。
Pixel Heroesコレクションとは?
ファーストコクション:Pixel Heroes
Pixel Heroes(以下、PH)は、2021年11月26日にリリースされたほぼ日本初と言っていいジェネラティブNFTコレクションです。初期販売価格は5Matic(現在の価格で840円)でした。
昔懐かしいロールプレイングゲームの主人公をイメージしたアートワークとなっていて、合計1,000体のNFTが2日で完売となりました。
いまの感覚では「2日で完売」というのはとても長く感じられる方もいらっしゃるかも知れません。今では、数時間で完売するNFTコレクションは珍しくありません。しかし、当時はまだ日本において「自分でミントサイトでウォレットを繋いでミントする」という形でNFTを購入したことのある人が今よりも少数だった頃です。
そういった市場下で2日で1,000枚が完売したことは、大きな話題となりました。
セカンドコレクション:Pixel Heroes X
PHの完売から約1週間後の2021年12月2日、セカンドコレクションであるPixel Heroes X(以下、PHX)が発売されます。
価格は5MaticでPHと同額でしたが、総供給量はPHの1,000体に対して5,555体、約5倍という大型コレクションとなりました。今でこそ5,000枚レベルのコレクションは一般的になりつつありますが、2022年2月に発売されたLoveAdictedGirlsですら総供給量4,000枚だったことから考えると、当時の日本市場においては相当大きなコレクションであったと言えます。
このPHX、当初の売れ行きは良かったものの、2,000枚を越えたあたりから売れ行きは伸び悩みます。
2022年1月20日、このコレクションのファウンダー2名が運営から手を引きました。
この時点ではファウンダーたちによる運営者としての行動はほぼなく、コレクションが放置されている状態で、これに対してホルダーからの不満が上がったのです。
結果として、コレクションの運営主体がホルダーたちによって構成されたグループ、いわゆる「DAO(Decentralized Autonomous Organisation)」に移行します。
これが、PixelHeroesDAOのスタートです。
リーダーはおらず、ホルダーたちの合意によって物事が進んでいき、意思決定の最終決断をホルダー投票(1NFT=1票)によって決断されるというまさにDAO的な組織運営です。
このDAOに所属するメンバーたちの懸命な努力によりPHXは再度復活し、ミントが進むようになります。
特に大きくミントが進むきっかけとなった要因は2つあります。
1.NFT投資家イケハヤ氏による紹介並びに大量購入
NFT投資家イケハヤ氏が、PHを初心者におすすめするコレクションとして、自身の記事で紹介したことです。それにより、NFTを購入し始めたばかりの人が、手頃なPHXをミントしてみる、ということが発生しました。また、イケハヤ氏は自身でPH、PHXを大量購入し、PH11体、PHXにいたっては116体を保有する大口ホルダーとなっています。
2.レア個体の高額二次流通の発生
もう一つの要因は、高額二次流通の発生です。
例えば、「ダークドラゴン」というキャラクターをペットに持つ個体「X hero #1351」が1ETHで取引された事例があります。
ダークドラゴンをペットに持つ個体は、全体の0.32%であり大変レアです。しかしレアとはいえ、5Matic(約840円)で購入したものが1ETH(約22万円)になったということになり、大きな話題となりました。
これにより、ダークドラゴンをペットにしたPHXを当てようと考えた多くの方が、Pixel Heroes Xをミントしました。
結果として、発売から約2ヶ月後の2月10日にPHXは完売しました。
コラボコレクション:Pixel CryptoNinja Heroes
続いて、5月22日にCryptoNinjaとのコラボ企画コレクションであるPixel CryptoNinja Heroes(以下、PCNH)が発売されます。
価格は0.001ETH、総供給量は5,555体でした。
このコレクションは販売チェーン(Ethereum/Polygon)、販売価格もDAO内の投票とツイッターのRT数で決定される、というユニークな運営方針でした。
PHは、完売するまでに2日、PHXは2ヶ月を要しましたが、このPCNHはなんと3分で完売します。これにより、日本のNFT市場におけるPixelHeroesDAOの存在感が、確固たるものとなります。
最新コレクション:Pixel Heroes Villainsとは?
このような歴史を持つPixelHeroesDAOが、2023年5月1日にリリース予定の第4弾コレクションが、Pixel Heroes Villains(以下、PHV)です。
メインのアートワークを、PHシリーズを手掛け続けているKEI氏が担当されているため、引き続き高い品質が期待されます。KEI氏はこのプロジェクトに関して、なりタイ氏と共にCo-Founderも務めています。
現在、様々なジェネラティブコレクションのリリースが続く中で、特に長い歴史を持つPixel Heroesのコレクションということで大きな期待が集まっています。
Pixel Heroes Villainsの展開イメージ
長い歴史を持ち、今までに3コレクションをリリースしてきた実績を持つPixelHeroesDAO主導ということもあり、こちらのコレクションの展開には様々な趣向が凝らされています。
オリジナルキャラクター性の付加
通常、ジェネラティブの作品の一つひとつには、キャラクター性は設定されていません。例えば、最も有名といっていい「BoredApeYachtClub」にしても、この一匹一匹のサルたちには特に名前は付いていません。
一方で、作品の一つひとつに名前を与え、キャラクター性を付与しているコレクションも存在します。例えば、CryptoNinjaPartners(以下、CNP)です。CNPは、リリース時にすでに4つのキャラクターが立てられており、リリース直後からそれぞれにファンが存在しました。
キャラクター性が立っていること、これがCNPの人気の要因のひとつになっています。
PHVもこれを踏襲し、オリジナルキャラクターが設定されています。それぞれのキャラクターには名前が付けられ、ホルダーに愛着を持ってもらえるよう設計されています。
このように、各作品がオリジナルキャラクターとして設定されることで、個々のキャラクターに対するストーリーの醸成、そしてホルダーによる親近感の向上につながっていくと思われます。
ピクチェン
これはPCNHで実装されたシステムです。CNPにおける「バー忍」にあたります。
つまり、自分の保有するNFTをバーン(消滅)させることで、新しいNFTを手に入れることができるシステムです。
今回のPHVでもこのシステムが導入されています。今回、最初にリリースされるのは「素体」のみであり、オリジナルキャラクターリリースのタイミングでホルダー自身がピクチェンするかしないかを決定し、実行する形となります。
つまり、このまま素体を持ち続けて待つか、いまのタイミングでピクチェンを行いオリジナルキャクターを手に入れるのか、という選択を迫られることになります。
この点では、単にミントしただけで終わり、というコレクションと違い、購入した後にも楽しめるコレクションであるといえます。
Pixel Heroes Villains販売情報
現状リリースされている販売情報は下記のとおりです。
- 発売日:2023年5月1日
- 総供給量:10,000体
- 販売価格:0.001~0.003ETH程度を予定
詳細は変更の可能性もありますので、ぜひ公式ツイッターをフォローして最新情報をご確認ください。
参照元:NFT Media