TanéがミクシィやDeNAらから約10億円の資金調達も

ドバイ、ニューヨーク、東京の3拠点で活動するTané（タネ）が、web3領域に特化したインキュベーター事業を開始した。また同時に約10億円の資金調達を完了したことも1月27日に発表している。

なお今回の資金調達は、DEEPCORE（ディープコア）、X Tech Ventures（クロステックベンチャーズ）、DeNA（ディーエヌエー）、B Dash Ventures（ビーダッシュベンチャーズ）及び個人投資家らを引受先とした第三者割当増資によるものとのことだ。

Tanéはブロックチェーン技術を活用したweb3領域のシード・アーリーステージのスタートアップおよびプロジェクトに出資を行う他、同領域に知見を持つメンバーが経営や事業について実務支援することで、業界の発展に貢献することを目指すとのことだ。

支援の注力領域としては、レイヤー1・レイヤー2のブロックチェーンの他、プライバシー、クロスチェーンソリューション、セキュリティ、コンシューマーアプリケーション x トークノミクス、DAO（自律分散型組織）関連、NFT、DeFi（分散型金融）があげられている。

なお今回の発表ではTanéの今までの投資と支援の実績が紹介されている。

投資実績としては、アーリーステージのWeb3のプロジェクトに対してデザインリソースを提供し、その対価としてトークンや株式をもらうデザイン集団「Zypsy」、ユーザーがお店やスポットの写真を投稿し、チェックインをすることでトークンをもらうことができるExplore-to-earnアプリ「Superlocal」、AIエンジニア、AR/VRクリエイター、ストーリーテラー、アニメーター、ゲームデザイナー、NFTコレクター、ファッションデザイナーなどが所属するギルド「The Culture DAO」があるとのこと。

さらにNFT分野で活躍していたY Combinator出身のチームが運営するNFTに特化した投資ファンド「Curated」、Web3を代表するVCの1kx、Corrub Currrency等が主導する投資DAOのfund of funds（投資DAOに投資する投資DAO）の「Hydra Ventures」、Uniswap、Alchemy、Nansen等も出資及び顧客として活用するブロックチェーンのデータ分析のインフラ技術提供の「Acadia Studio」、物理的なスペースでMintされるオンチェーンのGenerative Artのための世界有数のギャラリーとコミュニティを運営するDAO「Bright Moments」があげられている。

また支援実績としては、ストリートファッションを軸にしたデジタルファッションのweb3企業「Senspace」、NFTを担保に借入ができるCosmos上のレイヤー1のブロックチェーン「UnUniFi」、自宅（別荘）とホテルをアプリで切り替えられる「あたらしい暮らし」提供の「NOT A HOTEL」があるようだ。

Tanéの共同創業者でマネージングパートナーである六人部生馬氏は、インターネット分野で15年以上シリアルアントレプレナーとして活躍する人物。2014年からBitcoin（ビットコイン）のコミュニティに参加し、積極的にDefi、Blue-chip NFT、DAOへの投資と参画をしていたとのこと。また複数のプロジェクトのTokenomics（トークンエコノミクス）の設計、資金調達などのサポートを担当していたという。なお起業前は、ソフトバンク、UBSにてM&A、投資及び資金調達に従事していたとのことだ。

関連ニュース

【音声レポ】web2からweb3へのトランスフォーメーション（Aggre / Alex Kehr / 石濵嵩博 / 三瀬修平 / 六人部生馬）

【取材】Slashが約2億円の資金調達、前澤友作のMZ Web3ファンドらから

【取材】web3アクセラArriba Studio、博報堂DYやアミューズらから資金調達

web3クリエイタースタジオ「Shibuya」、a16zやパリスヒルトン、伊藤穰一らから資金調達

web3の未来は？ 暗号資産/ブロックチェーン業界を牽引する80人の「2023年の展望」

参考：Tané
デザイン：一本寿和
images：iStocks/BadBrother

参照元：ニュース – あたらしい経済