エルサルバドル、ビットコイン以外のデジタル資産発行に関する規制法案が可決
エルサルバドルでデジタル資産の規制法案が可決
2021年9月に世界で初めてビットコイン(BTC)を法定通貨として採用したエルサルバドル共和国が、国家と民間企業の両方によるビットコイン(BTC)以外のデジタル資産発行を規制する法律を1月11日承認した。
同国のナジブ・ブケレ(Nayib Bukele)大統領と連携する与党議員の支持を受けたこの法案は、国内外の投資家を惹きつけるとともに、市民、企業、政府に新たな資金調達の機会を創出することを目的としているという。
ブケレ大統領の新思想党が多数を占める一院制議会の議員たちは、賛成62、反対16という圧倒的多数でこの法案を可決した。
この法案には「この法律の目的は、公募で使用されるデジタル資産のあらゆる所有権への移転操作に法的確実性を付与する法的枠組みを確立することである」と記されている。
公募は、発行者が既存のデジタル資産を用いて行うことができ、それらを通じて新しいものを作成する機会もあると、同法は示している。
また同法には、政府が行うデジタル資産の公募による資金の管理・保護・投資を担当する「国家デジタル資産委員会」と「ビットコイン資金管理局」の設立を定められている。
この法律の規定は、各国・地域の中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)には適用されず、それらの銀行が発行する法定通貨であっても暗号資産でも同様だ。
ただし、ビデオゲームのエコシステムやNFTに加え、エルサルバドルのビットコインのように法律で法定通貨とされているデジタル資産には適用されないことになるという。
ブケレ大統領のオフィスは、同大統領が2021年後半に発表した「ビットコイン裏付けの火山債」の立ち上げに新しい法律が適用されるかどうかを尋ねるコメントの要求に対し、すぐに応答しなかった。
それにもかかわらずブケレ大統領は、この法律が「ビットコイン裏付けの火山債」をまもなく発行する道も開くという同国のビットコイン事務所からのメッセージをツイッターで公開した。
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※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Salvadoran lawmakers pass digital asset issuance law in bitcoin haven
Reporting by Nelson Renteria; Editing by Ana Isabel Martinez; editing by Diane Craft
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
images:Reuters
参照元:ニュース – あたらしい経済