ドコモがアスター(ASTR)と提携、web3普及に向け
ドコモがアスターと提携
NTTドコモが、日本発のパブリックブロックチェーン「アスターネットワーク(Astar Network)」の開発を主導するステイクテクノロジーズ(Stake Technologies)と、web3の普及に協力して取り組む基本合意締結を10月31日発表した。
この基本合意に基づき、両社はweb3の特徴のひとつである分散型自律組織(DAO)の考え方を活用した社会課題解決プロジェクトを開始するとのこと。ドコモは「地方創生や環境問題への対応など、現代社会が抱える様々な課題に対して、両社が協力してweb3の技術を用いた解決策を立案する」としている。
またドコモが持つ知見とアスターネットワークの技術や運営ノウハウを組み合わせ、黎明期であるweb3の課題となる「認知不足・利用方法の難解さ・安心な利用環境の整備不足」の解消を目指すし、web3の普及に取り組むとのことだ。
なお今回の提携についてステイクテクノロジーズのCEO渡辺創太氏は自身のツイッターにて「まだまだ僕の口から公表出来ることが限られてるのですが、色々と仕込んでますので乞うご期待ください(絵文字)2023年に向けて日本展開超本腰いれてやります」とコメントしている。
「アスターネットワーク」は今年6月に国内企業を集めたコンソーシアム組織「アスタージャパンラボ(Astar Japan Lab)」を設立し、参加企業を募っている。アスターはこのコンソーシアムを11月末より本格的に稼働し、日本エコシステムの拡大をしていくと発表している。
また「アスターネットワーク」のネイティブトークン「ASTR」は、9月26日に国内暗号資産取引所ビットバンク(bitbank)に上場し、日本国内でも取引が可能になった。これによりアスターエコシステムへの国内利用者の拡大の他、企業や開発者などの参入事例が増えることが見込まれている。
アスターネットワークとは
アスターネットワークは、異なるブロックチェーンの相互接続(インターオペラビリティ)を目指すプロジェクトであるポルカドットのパラチェーンとして昨年12月に接続し、1月17日にメインネットローンチしたブロックチェーンだ。
ポルカドットは中心的な機能を果たすリレーチェーンと、そのリレーチェーンに接続される個別のブロックチェーンであるパラチェーンによって構成されている。ポルカドットリレーチェーンでは、スマートコントラクトをサポートしていない為、アスターはポルカドットへEVM(イーサリアムバーチャルマシン)やWASM(ウェブアッセンブリ)を提供することで、複数のブロックチェーンをサポートするマルチチェーンスマートコントラクトハブの役割を担っている。
またアスターネットワークでは、開発者支援の為にBuild to Earn(構築して稼ぐ)の仕組みである「dApp staking」有しているのが特徴だ。「アスターネットワーク」と統合したdAppやインフラストラクチャに対して、ユーザーが同ネットワークのネイティブトークン「ASTR」をステーキングすることで、開発者とユーザーが報酬を得られる仕組みとなっている。ユーザーは「dApp Staking」でdAppに「ASTR」をステーキングする事で、報酬を受取りながらも、開発者を支援することが可能となる。
なおアスターネットワークは、シンガポール拠点のステイクテクノロジーズ(Stake Technologies)が開発を主導しており、同社のCEOも渡辺創太氏が務めている。
現在「ASTR」は、暗号資産(仮想通貨)取引所のフォビグローバル(Huobi Global)、OKX(オーケーエックス)、Gate.io(ゲート)、クラーケングローバル(Kraken Global)、クーコイン(KuCoin)、バイナンス(Binance)、バイナンスUS、クリプトドットコム(Crypto.com)、そして国内ではビットバンク(bitbank)で取り扱われている。
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参考:ドコモ
デザイン:一本寿和
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参照元:ニュース – あたらしい経済