ニアプロトコルが「JS SDK」公開、JAVAスクリプトで開発可能に
NEAR ProtocolがJavaScriptでの開発キットを公開
レイヤー1ブロックチェーン「ニアプロトコル(NEAR Protocol)」が、JavaScriptソフトウェア開発キット「JS SDK」を8月8日公開した。「JS SDK」の利用により、世界で最も開発者の数が多いプログラミング言語とされる「JavaScript(ジャバスクリプト)」を用いてニアプロトコル上でソフトウェア開発が可能となった。
なおこの開発キットは8月8日~10日の期間カナダのトロントで開催されているブロックチェーンフューチャリストカンファレンス(Blockchain Futurist Conference)の公式ハッカソン「イーサトロント(ETHToronto)」で発表されている。
現在レイヤー1ブロックチェーンにおいて最も利用されているプログラミング言語は「Solidity(ソリディティ)」と「Rust(ラスト)」であり、NEARによると、この言語を利用する開発者は世界中で250万人に満たないという。またプログラミング経験者であってもブロックチェーン上で開発をスタートする場合、新たな言語を習得する必要がある場合も少なくないとのこと。
ニアプロトコルは「Rust」や「AssemblyScript(アセンブリスクリプト)」などといった比較的利用者の多いプログラミング言語を用いて開発することが可能になっていることから開発者の参入障壁が比較的小さいことが特徴であったが、今回発表された「JS SDK」によって、世界中にいる2000万人近くの「JavaScript」の開発者が新たな言語を習得することなくブロックチェーン上でのアプリケーション開発に簡単に参入できるようになるという。
ニアプロトコルの創設者であるイリア・ポロスキン(Illia Polosukhin)氏は今回の発表について「学生は、新しいスキルを学ぶ必要なく、新しい言語を学ぶ必要なく、アプリを構築することができます。また起業家にとっても(開発者を)雇いやすくなるので、実際にチームをより強くでき、より早く作り、より早く製品を提供できるようになります」と語っている。また「ニアは開発者がシンプルなアプリから複雑なアプリまで作れるような、拡張性の高い強力なシステムを構築することを目指したのです」と「JS SDK」公開への経緯を話している。
ニアプロトコル(NEAR Protocol)とは
ニアプロトコルは、分散型アプリケーションの開発促進を目的としたオープンソースプラットフォームで、2020年4月にメインネットローンチしたレイヤー1ブロックチェーンだ。
ニアプロトコルの特徴としては、コンセンサスアルゴリズムにPoS(プルーフ・オブ・ステーク)を採用し、シャーディングという多くのトランザクション処理を分散させ集約させる機能を実装している。ネイティブトークン「NEAR」はステーキングやネットワーク手数料として使用できる。
関連ニュース
【動画解説】NEAR Protocol(NEAR)とは?
NEAR Protocolが約433億円調達、タイガーグローバルやFTXらから
バイナンス、NEAR対応ウォレット「Sender Wallet」へ出資
NEAR初の米ドルステーブルコイン「USN」ローンチ、DAO「Decentral Bank」が
NEAR Protocolのニア財団、カストディ大手BitGoと提携
参考:NEAR
デザイン:一本寿和
images:iStocks/metamorworks
参照元:ニュース – あたらしい経済