アバランチ(Avalanche/AVAX)とは?基本情報・特徴・購入方法などを解説
高速かつ低コストで環境にも優しいパブリックブロックチェーン・スマートコントラクトプラットフォームである「アバランチ(Avalanche/AVAX)」に関する基本情報や特徴をなどをわかりやすく解説するとともに、取扱う暗号資産取引所・価格・チャート・関連リンクなどの情報もまとめて掲載しています。
こちらから読む:アバランチ関連の記事を新着順で「Avalanche/AVAX」関連ニュース
アバランチ(Avalanche/AVAX)とは?
アバランチ(Avalanche/AVAX)とは、分散型アプリケーション(DApps)や分散型金融(DeFi)を構築するためのプラットフォームとして機能する高速かつ低コストで環境にも優しいパブリックブロックチェーン・スマートコントラクトプラットフォームであり、AVAXはアバランチのプラットフォーム上で使用される暗号資産(ガバナンストークン)となります。
2020年9月にメインネットを立ち上げたAvalancheは、ビットコインと分散型ネットワークに長く関わったコンピューター科学者であるEmin Gün Sirer(エミン・ガン・サイラー)氏を含む共同設立者によって設立された「Ava Labs」というチームが開発を主導しており、2021年9月には複数のベンチャーキャピタルから総額約250億円の資金を調達しています。
Avalancheは、代表的なパブリックブロックチェーン・スマートコントラクトプラットフォームである「イーサリアム(Ethereum/ETH)」との互換性も有しており、高いトランザクション処理能力を持つ独自のコンセンサスアルゴリズム(取引承認などの合意方法)『アバランチ・コンセンサス』も採用しているため、”イーサリアムキラーの1つ”としても注目されています。
アバランチ(Avalanche/AVAX)の特徴
アバランチ(Avalanche/AVAX)の特徴としては以下のような点が挙げられます。
高速かつ低コストで環境にも優しい
アバランチ(Avalanche/AVAX)は、高いトランザクション処理能力を持つ独自のコンセンサスアルゴリズム『アバランチ・コンセンサス』に、次世代型ブロックチェーンで広く採用されている『プルーフ・オブ・ステーク(PoS)』を組み合わせた仕組みを採用することによって、高速かつ低コストで環境にも優しいパブリックブロックチェーンを実現しています。
代表的なブロックチェーンが1秒間に処理できるトランザクション数は「ビットコインが7取引」「イーサリアムが14取引」「ポルカドットでも1,500取引」とされていますが、アバランチは1秒間に4,500もの取引を処理することが可能、サブネットを活用すれば処理できる取引数は無限大であると報告されています。
ビットコインでは全てのノードが全てのトランザクションを承認するため、ノードの数が増えるほど処理速度が低下するとされていましたが、Avalancheは一部のノードだけが特定のトランザクションを承認することによって同時並行的に複数のトランザクションを承認することができるようになっています。
また、ビットコインやイーサリアムが送金時に数千円〜数万円の手数料がかかる場合があるのに対して、アバランチは1取引あたり100円未満の手数料で済むため、そのようなガス代の安さも魅力の1つとなっています。
独自ブロックチェーン・ネットワークを作成できる「サブネット」
アバランチ(Avalanche/AVAX)には、複数のノードで構成されるネットワークを構築して、そのネットワーク内でブロックチェーンを作成できる「サブネット(Subnet)」の仕組みが搭載されているため、開発者は目的に応じてカスタマイズされたブロックチェーンを作成することができます。
サブネット内のブロックチェーンは「プライベート型・パブリック型」などユースケースに合わせてカスタマイズすることが可能で、サブネット内の参加者を制限することも可能、さらに作成可能なサブネット数の上限もありません。
イーサリアムとの互換性
アバランチ(Avalanche/AVAX)は代表的なブロックチェーンである「イーサリアム(Ethereum/ETH)」との互換性も備えています。
Avalancheは「イーサリアム仮想マシン(EVM)」と呼ばれるプログラムを変換してコンピューターへと伝えるイーサリアム独自の処理実行環境を備えており、イーサリアムのブロックチェーン上でスマートコントラクトを構築するためのプログラミング言語「Solidity」に対応しているため、イーサリアム基盤のDAppsをアバランチに持ち込むことが可能です。
また、2021年7月にはAvalancheとEthereumを繋ぐクロスチェーン技術「アバランチ・ブリッジ(Avalanche Bridge/AB)」もローンチされているため、ERC-20トークンを両チェーン間で移動することが可能となっており、イーサリアム関連トークンの保管・送受信で広く使用されているウォレット「MetaMask(メタマスク)」もAvalancheに対応しています。
ネットワークは3つのチェーンで構成
アバランチ(Avalanche/AVAX)のネットワークは「取引チェーン(X-Chain)、コントラクトチェーン(C-Chain)、プラットフォームチェーン(P-Chain)」という相互運用可能な3つのブロックチェーンによって構成されています。Avalancheはこれら3つのブロックチェーンに異なる役割を割り当てることによって、より高いスピードとスケーラビリティを実現させています。各チェーンの概要は以下の通りです。
・取引チェーン(X-Chain)
AVAXトークンやその他デジタル資産の作成・取引に使用される。トランザクション手数料はAVAXで支払われ、ブロックチェーンにはAvalancheコンセンサスプロトコルが採用されている。
・コントラクトチェーン(C-Chain)
開発者がDAppsのスマートコントラクトを作成できるチェーン。このチェーンはイーサリアム仮想マシン(EVM)のインスタンスを実装しており、コーダーはEVMと互換性のあるDAppsをフォークすることが可能。C-Chainでは、Avalancheコンセンサスプロトコルに修正を加えた『Snowman』というバージョンを使用している。
・プラットフォームチェーン(P-Chain)
ネットワークバリデーターを調整し、アクティブなサブネットを追跡し、新しいサブネットの作成を可能にする。P-ChainもC-Chainと同様に『Snowman』を使用している。
アバランチ・コンセンサス
アバランチ(Avalanche/AVAX)は『アバランチ・コンセンサス』と呼ばれる独自のコンセンサス・アルゴリズム(取引承認などの合意方法)を採用することによって、高度に分散化された拡張性の高いネットワークを実現しています。
アバランチ・コンセンサスは、素早く環境負荷に優しい『クラシカルコンセンサス』と、ビットコインに使用されている分散化されていて強靭な『ナカモトコンセンサス』の両方の良い部分だけを併せ持ったハイブリッド形アルゴリズムとなっています。
アバランチコンセンサスは、分散化され強靭なナカモトコンセンサスと、素早く環境負荷に優しいクラシカルコンセンサスの両方の良い部分だけを併せ持っています#アバランチ #暗号資産 #コンセンサス $AVAX pic.twitter.com/COJNCfQZf2
— Avalanche – 日本語 (@avalanchejp) January 24, 2022
プルーフ・オブ・ステーク(PoS)も採用
アバランチ(Avalanche/AVAX)は先述した『アバランチ・コンセンサス』にプルーフ・オブ・ステーク(Proof-of-Stake/PoS)を組み合わせているため、AVAX保有者はステーキングすることによってステーキング報酬を獲得することも可能となっています。
ステーキングに参加するためには「2000AVAX」が必要となりますが、ハードウェアの要件は低いため、標準的なノートPCやデスクトップPCであれば、検証をはじめることができます。また、トークンをバリデーターにステークし、バリデーターがトランザクションの確認に成功すると報酬を受け取ることができます。
低コストでNFTを発行できる
アバランチ(Avalanche/AVAX)では、Avalancheが提供している専用ウォレット「Avalanche Wallet」を用いて誰でも簡単にNFTを発行することができるようになっています。
「Avalanche Wallet」はAvalanche公式サイトから簡単に作成することができるようになっており、発行したNFTは別のウォレットに送信してNFTマーケットプレイスで売却することも可能です。また公式サイトでは『1セント未満の手数料で数秒で自分のデジタル収集品を作成することができる』とも説明されています。
アバランチ(Avalanche/AVAX)の基本情報
プロジェクト・ブロックチェーン名称 | アバランチ(Avalanche) |
トークン名称 | アバックス(AVAX) |
ティッカーシンボル | AVAX |
総発行枚数 | 720,000,000 AVAX |
メインネット公開時期 | 2020年9月 |
コンセンサスアルゴリズム | アバランチ・コンセンサス+Proof-of-Stake |
アバランチ(Avalanche/AVAX)の価格・チャート
AVAXを取扱う暗号資産取引所
アバランチ(Avalanche/AVAX)の取引が可能な国内暗号資産取引所としては以下のような取引所が挙げられます(2022年6月時点)。
・OKCoinJapan(OKCoinJapan)
※OKCoiJapanには2022年6月16日に上場予定
アバランチ(Avalanche/AVAX)対応ウォレット
アバランチ(Avalanche/AVAX)関連の仮想通貨・トークン・NFTなどを保管することができる代表的なウォレットとして以下のようなものが挙げられます。
・Avalanche Wallet(アバランチ・ウォレット)
・MetaMask(メタマスク)
・Trezor(トレザー)
・Ledger(レジャー)
アバランチ(Avalanche/AVAX)関連リンク
・Avalanche公式サイト
・Avalanche公式Twitter(英語)
・Avalanche公式Twitter(日本語)
・Avalanche公式Facebook
・Avalanche公式Telegram
・Avalanche公式YouTube
・Avalanche公式ブログ
・AvalancheのRedditコミュニティ
・AvalancheのDiscordコミュニティ
・ホワイトペーパー
・ソースコード(GitHub)
・エクスプローラー①(snowtrace.io)
・エクスプローラー②(avascan.info)
・エクスプローラー③(explorer.avax.network)
こちらの記事もあわせてどうぞ