イーサリアム、テストネット「Kiln」でPoS移行作業「The Merge」を実施

イーサリアム、テストネットでのPoSへの移行に成功

イーサリアム財団(Ethereum Foundation)が、イーサリアムのテストネットであるキルン(Kiln)の立ち上げと、同テストネットにて「マージ(The Merge)」と呼ばれる移行作業の実施を3月14日に発表した。

マージとは、イーサリアムにおけるコンセンサスアルゴリズムをPoW(Proof of Work)からPoS(Proof of Stake)へ移行するアップグレードのことを指す。イーサリアム財団はイーサリアムのPoWからPoSへの移行に向けて準備を進めており、昨年12月にはキンツギ(Kintsugi)と呼ばれるテストネットをローンチし、そこでマージに関わる多様なテストを行ってきた。

今回イーサリアム財団は、キンツギの後継となるキルンをローンチし、キルンにおいてマージを実行したとのこと。イーサリアム開発者のティム・ベイコ(Tim Beiko)氏によると、キルンのマージ後にブロックが生成され、トランザクションが含まれていることを確認できたとのことだ。ただし、特定のクライアントがブロックを生成できないなどの問題が見つかったため、現在その原因を調査しているとのこと。

イーサリアム財団によると、キルンはイーサリアムのパブリックテストネットにおいてマージが実行される前の最後のテストネットになるとのことだ。そのため、アプリやツールの開発者に対してキルン上でテストを行うことを強く推奨している。

今後キルンにおいて大きな問題が見つからなければ、ゴエリ(Goerli)やロップステン(Ropsten)などの既存のテストネットでマージが実行される予定だ。そこでも問題が見つからなければ、イーサリアムのメインネットのマージに移るとのこと。したがって、現時点ではメインネットにおけるマージの実行時期については未定とのことだ。

ちなみにキンツギは日本の茶器修復技法である金継ぎに由来しており、キルンは英語で「レンガでできた窯」を意味しているという。

関連ニュース

イーサリアム財団、日本の5プロジェクトに助成金 

イーサリアムL2技術開発のStarkWare、116億円調達か

イーサリアムとは? 分散化したエコシステムと組織(イーサリアム財団 宮口あや インタビュー 前編) 

コンセンシスが約530億円調達、テマセク、ソフトバンク、マイクロソフトらから

「Aptos」がa16zらから約230億円調達、創業者はDiemチームメンバーら 

参考:Ethereum Foundation Blog
デザイン:一本寿和
images:iStocks/SiberianArt・artacet

参照元:ニュース – あたらしい経済

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です