2021年ポリゴン(Polygon)の動向まとめ
2021年はイーサリアムのスケーリングソリューションが注目され、利用者も飛躍的に伸びた一年間でした。あまりにも多くのイベントがありすぎで、3か月前のことですら3年前のような気がしてしまいますが、今回はPolygon(ポリゴン)に焦点をあてて1年間を振り返ります。
リブランディング
2021年の2月にこれまでMATICという名称からPolygon(ポリゴン)という名前にリブランディングが行われました。
このリブランディングの背景にはプロジェクトの方向性の変更があります。これまでのように単一のソリューションを作るのではなく、イーサリアムのスケーリングソリューションのスイスアーミーナイフのような位置付けでさまざまなソリューションを提供するという風にプロジェクトのスコープが広げられました。
これによって基本的にトークンの名前以外の全てが「マティック」から「ポリゴン」に変更され、「Polygon PoS」「 Polygon SDK」 「Polygon Avail」「 Polygon Nightfall」「 Polygon Hermez」「 Polygon Miden」などさまざまなソリューションが提供されています。
Polygon PoSエコシステムの圧倒的成長
ポリゴンは、主要な分散型金融(DeFi)プロトコルや分散型アプリケーション(DApps)と協力して、DeFiにおける最大のペインポイントである高いガス代やトランザクションスピードの改善などに取組みました。
特にNFTの盛り上がりとともにプロジェクトの数、トランザクション数なども急成長しています。DeFi関連ではAaveやQuickSwapなどと流動性プログラムを行ったほか、SushiSwapや1inchもPolygonに対応しています。
NFTに関してはOpenseaでPolygonネットワーク対応が大きく影響し、イーサリアムより安いガス代でNFTを発行したいアーティストたちから重宝されました。
また開発者ツールを提供するアルケミーによると、ポリゴンに対応しているプロジェクトのうち、イーサリアムとポリゴンの両方で構築されたものが38%で、ポリゴンの上でのみ動作するプロジェクトが62%存在します。元々イーサリアムで構築していたプロジェクトがポリゴンも活用するようになっただけでなく、最初からポリゴンでサービスを構築しているプロジェクトも多いことが分かります。
数字で見るポリゴン(Polygon)の開発エコシステム
ゼロ知識への注力
ポリゴンのチームは今年の8月、ゼロ知識証明技術の領域に10億ドルコミットすることを発表しました。取り組みの内容としてはZKプロジェクトやチームのアクイジション、ZKベースのソリューションの設計開発、この分野における優秀な人材の獲得、この分野に注力する他のプロジェクトとのパートナーシップ、ZKソリューションのアダプション、研究開発へのファンディングなどが含まれています。
これまでのところ分散型ロールアップのHermez(エルメス)、zk-StarkベースのMiden(マイデン)、ゼロ知識証明のパイオニアであるMir(ミア)などのプロジェクトを吸収しているほか、エンタープライズ向けブロックチェーンの領域でEYと共にゼロ知識の活用に取組んでいます。
まとめ
この1年だけでも非常に多くのイベントがあったポリゴンですが、来年はさらにZkロールアップなどが注目されそうな予感です。その中でポリゴンがどのように研究開発をリードしていくのかは重要なポイントとなります。
また、研究開発だけでなく、実利用も伸ばしていくという意味ではゲームやメタバースの領域に注目があつまる中、ポリゴン上のNFTを活用を上手に伸ばしていけるのかに注目です。
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