「現金は最悪な投資、仮想通貨はポートフォリオの多様化に」億万長者レイ・ダリオ氏が強調
米国の億万長者でヘッジファンドマネジャーとして知られるレイ・ダリオ(Ray Dalio)氏は、投資資産としての現金の価値を見出せず、現金を暗号資産(仮想通貨)に転換しています。ダリオ氏の評価によれば、米ドルは引き続き価値が下落しており、投資の対象ではなくなりつつあります。併せて最近のインフレ高騰によって、「ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など仮想通貨に目を移しています。
ダリオ氏にとって仮想通貨はキャッシュに代わる投資対象
ダリオ氏はYahoo Financeとのインタビューで、最近の金融市場と市場で成功する秘訣などを語り合いました。ダリオ氏は自らがビットコインを保有していること、そして今回はイーサリアム(ETH)も投資対象にしたことを認めました。
ダリオ氏は、所有しているビットコインの総額を明らかにはしませんでしたが、「保有している総額は、ビットコインもイーサリアムもさほど大きな額ではない」と答えました。仮想通貨を保有している理由を聞かれたダリオ氏は、それが現金の代替物であると見ていると述べ、「現金の価値が実質的に下落しつつある環境の中にあって、仮想通貨はそれに取って代わるマネーと考えている」と語りました。
現金投資は「最悪の投資」、仮想通貨の投資は「ポートフォリオの多様化」
分散化を好むダリオ氏にとってビットコインやイーサリアムを購入することもその一部になります。インタビューの中で、同氏はファンドマネジャーとしての自説を説き、「現金による投資は、ありうる最悪の投資である」と繰り返し強調しました。その理由は、「現金が購買力を失うため、現金を長く保有すればするほどその現金の購買力が低下する」と説明します。
同氏は投資家に向けて、「所有するドルの額面から見てそのリターンもしくは資産を判断してはならず、インフレ調整済みのドルの視点から見てほしい」と強調しました。
ダリオ氏は、投資家はそのポートフォリオを一貫して多様化することが重要だとして、仮想通貨がポートフォリオの比較的小さな部分であるにもかかわらず、あえて仮想通貨への投資を行ったことを強調しました。
米ドルは「問題のある資産」の1つ
ダリオ氏は「重要なことは、手持ちのポートフォリオを上手に多様化すことである。これら仮想通貨資産クラスが平均的にパフォーマンスに優れており、現金のそれと比較して大幅に好結果を生んでいることを知っている」と語りました。
ダリオ氏は結論として、現金は「問題のある資産」であると厳しく評価します。従って現金を除く資産の分散化が重要であると力説して、「真に価値ある多様なポートフォリオを保有するためには、資産の多様化は、単に資産クラスにとどまらず、さまざまな国からの国際的な多様化でもあるべきだ」と提言しています。
参考
・Influencers with Andy Serwer: Ray Dalio
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